努力が裏目に出た?職場での執拗な嫌がらせ
入社して数年、僕はようやく仕事のコツをつかみ、最近では部署内の営業成績で上位に入ることも増えてきました。
しかし、その成果を良く思わない人物がいました。それは同じ部署の先輩。彼は以前からプライドが高く、後輩である僕に成績を抜かれたことが許せなかったようです。「お前は運が良かっただけだ」「先輩を立てる気づかいが足りない」と、顔を合わせるたびに嫌味を言われるように……。
円滑に仕事を進めたい一心で受け流していましたが、彼の冷たい態度は日増しにエスカレートし、職場での居心地は悪くなる一方でした。
婚約者の裏切りと、再会した幼なじみ
そんな職場でのストレスに加え、僕はプライベートでも悩みを抱えていました。数カ月前、結婚を約束していた女性と破局したのです。
原因は彼女の深刻な浪費癖。結婚に向けて2人で貯めていた資金にまで無断で手をつけていたことが発覚し、将来に不安を感じた僕は婚約解消を申し出ました。しかし、彼女は納得せず、「結婚式のために使った美容代を払ってほしい」と無茶苦茶な連絡までしてくるようになったのです。
困り果てていたとき、母の紹介で幼なじみのAと再会しました。彼女は現在、弁護士として働いており、すっかり頼もしい大人の女性になっていました。
僕の状況を知ったAは、「当事者同士だと感情的になるから」と、間に入って元婚約者との話し合いに同席してくれました。専門家の立場から冷静に状況を整理し、毅然と対応してくれたおかげで、元婚約者もこれ以上の要求は無理だと悟ったのか、すんなりと身を引いてくれたのです。
この出来事をきっかけに僕とAは頻繁に会うようになり、お互いに惹かれ合い、自然な流れで交際をスタートさせました。
鳴り響く電話「お前の婚約者は俺がもらった」
Aとの穏やかな休日を楽しんでいたある日のこと。突然、職場の先輩から電話がかかってきました。休日に連絡がくることは珍しいため、何事かと思って電話に出ると、受話器越しに彼の高揚した声が響きました。
「おい、残念だったな! お前の婚約者は俺がもらったぞ。彼女、お前とはもう終わりだってさ!」
先輩は勝ち誇ったように笑っています。さらに電話の向こうからは、聞き覚えのある元婚約者の声も聞こえてきて……。
どうやら、僕に付きまとおうと会社の外で待ち伏せしていた元婚約者がたまたま通りかかった先輩から声をかけられたようです。新たな金づるを探していた彼女は「彼の婚約者だけど、ひどい扱いを受けている」と嘘をつき、僕にダメージを与えたい先輩はそれを真に受けて「今の婚約者を奪ってやった」と完全に勘違いしているようでした。
浅はかな略奪愛の末路
僕は冷静に事実を告げました。
「先輩、彼女に騙されてますよ。その人とは金銭問題が原因で、数カ月前に婚約破棄した『元』婚約者です。今は別の人とお付き合いしています」
一瞬、電話の向こうが静まり返りました。僕はさらに続けます。
「彼女は深刻な浪費癖があり、多額の借金も抱えていると聞いています。もし彼女とお付き合いされるおつもりなら、そのあたりも覚悟しておいたほうがいいですよ」
その瞬間、「借金なんて聞いてないぞ!」と彼女を問い詰める先輩と、「私は運命の人だって言ってくれたじゃない? 助けてよ!」とすがりつく彼女の声が聞こえてきました。修羅場と化した電話を、僕は静かに切りました。
その後、先輩は元婚約者から執拗に金銭的援助を求められるようになったようで……。職場でも待ち伏せされ、彼女が大声でわめいているところを目撃した社員もいました。その結果、社内では「先輩が後輩への嫌がらせ目的で借金まみれの女性に引っかかった」という噂が広まってしまったのです。
プライドの高い先輩は、周囲からの冷ややかな視線に耐えられなかったよう。居づらくなったのか、逃げるように会社を退職していきました。
話しづらいことでも、困っていることは抱え込まずに他の人に相談してみることが大切だと学んだ経験でした。今回の件は、僕ひとりでは解決することができなかったと思います。そんな僕は、困り果てていたときに力を貸してくれたAと、穏やかで幸せな日々を過ごしています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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