昇進を期待していた私に告げられた現実
そんな中、私と同年代の女性社員Aさんが入社してきました。営業力があり、仕事への意欲も強い人でしたが、どこか勝ち気で抜け目のない印象があり、私はなんとなく苦手意識を持っていました。
いよいよ辞令が出る時期になり、私は自分なりに覚悟を決めていました。ところが、役職に就いたのは私ではなく、入社して間もないAさんだったのです。その結果を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になりました。これまで積み重ねてきた努力は何だったのだろう。悔しさと情けなさで、気持ちは大きく揺れました。
Aさんは以前から上司の部屋に入ることが多く、長時間話し込んでいたり、一緒に外出していたりすることもありました。私はその様子を見て、どこか気になってはいたものの、深く考えないようにしていました。けれど、昇進の結果を目の当たりにしたことで、「いろいろ考えてしまうのも無理はない」と感じるほど、納得できない思いが残りました。
悔しさを抱えたまま仕事に向き合った日々
昇進を逃した後は、正直なところ、プライドはずたずたでした。それでも仕事を投げ出すことはできず、私はこれまで以上に必死で業務に向き合いました。
悔しい気持ちは簡単には消えませんでしたが、それでも自分にできることは結果を出し続けることしかない。そう思って、がむしゃらに働いていたのを覚えています。
誰にも見えていないように思える努力ほど、むなしく感じることがあります。あのころの私は、まさにそんな気持ちでした。
社長のひと言で報われた瞬間
ある日、本社から社長が部下を連れてやってきました。社内が少し慌ただしくなる中、社長は上司と何か話しているようでした。しばらくして、今度は私が社長に呼ばれました。緊張しながら向かうと、社長ははっきりとこう言ったのです。
「今回の人事は、あなたが昇進するべきでした。だから私の権限で、あなたに昇進の辞令を出します」
その言葉を聞いた瞬間、これまで胸の中にたまっていた悔しさや怒り、情けなさが一気にあふれそうになりました。あのとき感じた屈辱も涙も、社長のそのひと言でようやく報われた気がしたのです。
そばで見ていた上司やAさんの表情も、今でもなんとなく覚えています。しかし、それ以上に心に残っているのは、「ちゃんと見てくれている人はいるのだ」という安堵でした。
理不尽に思える出来事があっても、誠実に仕事を続けていれば、どこかで誰かが見ていてくれる。世の中は、自分が思っているほど捨てたものではないのかもしれない。そう心から思えた出来事でした。
まとめ
悔しくて、情けなくて、投げ出したくなるようなことが、仕事では起こるものです。それでも、きちんと向き合い、結果を積み重ねていれば、その努力が正当に評価される瞬間はあるのだと私は実感しました。あのときの経験は、最後にものを言うのは地道な積み重ねなのだと教えてくれた、忘れられない出来事です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:岡ひろみ/60代女性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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