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検尿用のコップに飲み物を注ぐ母…紙コップの使い方としては合っているが #母の認知症介護日記 316

「母の認知症介護日記」第316話。アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

姉・なーにゃんとのお出かけ中、袋入りの飴を欲しがった母・あーちゃん。「袋入りの飴はあればあるだけ全部食べちゃうからダメ!」と、なーにゃんが言っても、「そんなことするわけないじゃない!」と、あーちゃんは笑い飛ばします。あまりにもしつこいので、なーにゃんが袋入りの飴を預かって会うたびにひとつ渡すという妥協案を出し、購入することに。約束通り買った袋入りの飴からひとつ渡すと、あっという間にボリボリとかみ砕いて完食。さっき「そんなことするわけないじゃない!」と笑い飛ばしたあーちゃんはどこへ……? 自覚がないというのは、恐ろしいものです。

施設の近くを2時間ほどお散歩してから、施設に戻ったワフウフさんとあーちゃん。途中で商店街で新しい洋服を買ったため、ワフウフさんはあーちゃんの部屋で名前を書いてから家に帰ることにしました。すると、あーちゃんは「じゃあお見送りするわ!」と言って、一緒に外へ出ようとしたので「ここでいいから!」とワフウフさんが断ると、「だって私ずっとこの中にいるから、気分転換したいのよ!」とのこと。どうやらさっきまでの記憶はなくなってしまったようで、ワフウフさんはもう笑うしかありませんでした……。

 

闇なのは一寸先だけではない

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

糖尿病の検査で病院にやってきたあーちゃん。10分ほど前にトイレに行ったばかりということもあって、検尿ができずにトイレから出てきました。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

なーにゃんが「水分取ってみる?」と言うと、あーちゃんも「そうしようかしら」と言って、水筒を受け取りました。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

そして、そのまま水筒の中身を検尿用の紙コップへ……。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

やめてー!!! と、思わず心の中で叫んだなーにゃん。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

紙コップなので、使い方は間違っていないのですが……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

なんとなく、抵抗があります……。この日、水筒に入っていたのは柚子酢ドリンクで、色もちょっとそれっぽく見えてしまったのも影響しているかもしれませんが。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

その後、無事に絞り出して検尿はクリア。血圧と体重の測定をして、血液検査のために処置室へ。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

看護師さんから体重を聞かれましたが、あーちゃんは答えられず。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

血圧は低めだったので、もう一度測ることに。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

自分の血圧が低いことに、あーちゃんは驚いていましたが、さっきも驚いたばかりです……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

その後、朝食の時間も答えることができず、一寸先は闇ならぬ一寸前は闇……状態でした。

 

 

あーちゃんの糖尿病の検査に行った日。心配していた数値は、今月も先月に引き続きとてもいい数字をキープできていてひと安心です。自由に出かけたり自分で買い物ができなかったりして、窮屈な思いもさせてしまっているかもしれませんが、健康管理という意味では今の生活が合っているようです。病院では毎回診察前に「検尿、血圧測定、体重測定、血液検査」をするのですが、あーちゃんは10分前にトイレに行ったばかりということもあって「困ったわ……出ないわ……」と、空っぽのままの検尿用の紙コップを持ってトイレから出てきました。

 

「水分取ってみる?」と、なーにゃんが声をかけて水筒を渡すと「そうね。そうしようかしら」と言って水筒を受け取ったあーちゃん。水筒を開けて、検尿用の紙コップに注ぎ始めました。その様子を見たなーにゃんは「やめてー!」と、心の中で叫ばずにはいられませんでした……。たしかに紙コップなので、使い方としては間違っていないのですが、水筒の中身が柚子酢ドリンクで色がそれっぽかったのもあって、なんとなく抵抗があったのです。

 

その後、あーちゃんはなんとか絞り出して無事に検尿を終えられました。そして、看護師さんに言われて体重や血圧を測定。次の血液検査をするために、処置室へ移動しました。そこで、看護師さんから「体重はいくつでした?」と聞かれたあーちゃん。処置室に来るまでの間、私と話しているうちに、測った体重を忘れてしまったようで「体重……?」と言葉に詰まってしまいました。その後も、血圧や朝食の時間を聞かれましたが、いずれも答えられず……。私が代わりに答えたので診察に影響はなかったのですが、数十秒前のことも覚えていられなくなっていました。「一寸先は闇」ということわざがありますが、あーちゃんのような認知症患者さんにとっては「一寸前も闇」のようです。

 

--------------

 

認知症は「否定しない・責めない・急かさない」声かけが重要だとよく言われますが、検尿用の紙コップで飲み物を飲もうとしていたら、否定したくなってしまうかもしれません。ただ「紙コップ」としての使い方は合っているので、「正しいけれどやめてほしい」ことには、どんな声かけが適切なのか……難しいですね。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

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この記事の著者
著者プロファイル

マンガ家・イラストレーターワフウフ

昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。 2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

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