一見おとなしく見える私は、義母からあまりよく思われておらず、チクリと嫌みを言われることもしばしば。それでも私は、認めてもらいたくて、いい嫁になろうと頑張っていました。
私に用意された昼食
法要の前日から、私は義母にあれこれ指示され、義実家で掃除や準備に追われていました。当日も朝から足りないものの買い出しを何度も頼まれ……。息をつく暇もないほど忙しく働いていました。
義母はというと、法要の準備をすべて私に押しつけ、美容室に行ったりネイルサロンに行ったり、入念に自分の準備。当日の朝もメイクやヘアセットをしながら、私に指示を飛ばすのみでした。しかし、親族が集まると……。
率先して親族を案内し、準備もすべて自分がしたかのように振る舞っていました。それどころか「うちの嫁は気が利かなくて」なんて、親族の前で私をけなすのでした。
その後、法要が無事に終わり、親族一同は予約していた会席料理店へ移動することに。しかし私は、片付けと義実家に泊まる親族たちのための食事や布団の準備をしなければなりません。いったん中断し、私も一緒に会席料理店へ向かおうとすると、義母から「まだみんな出かけないわよ、しばらく外でおしゃべりしてると思うから」と追加の買い出しを頼まれ……。
「食事の帰りに買っていけばいいのでは?」と思いつつも、私は頼まれた買い出しに向かいました。そして家に戻ると、すでにみんな出かけたあとだったのです。誰もいないリビングであぜんとしていると、義母からメッセージが入りました。
「私たちはお店に着いたわ。あなたのごはんはテーブルの上よ」
キッチンに向かい、ダイニングテーブルを見ると、そこにはぽつんとカップ麺がひとつだけ置かれていました。
私は義母とも親族とも、いい関係を築きたくて懸命に働いたのに、義母の仕打ちはあまりにも冷酷でした。数十分後、会席料理店で食事を楽しんでいるであろう義母にメッセージを送りました。
「お義母さん、カップ麺ごちそうさまでした」
すると義母は、悪びれる様子もなく……。
義母の仕打ちに耐えられず…
「どういたしまして〜」
「他人の嫁はカップ麺で十分♡ カップ麺も惜しいくらいよ」
「認めてもらえるとでも思った?」
このメッセージを見て、私は静かに決意しました。夫も私がいないことに気づいているはずなのに、連絡してきていません。みんなが私だけを家に置いて、食事を楽しんでいるこの状況をおかしいと思っていないのだとあきれ果てました。
これ以上、この家で都合のいい扱いを受けるのはごめんだと思い、義母にひと言だけ返信しました。
「嫁やめます」
「え?」
義母は、今まで従順だった私からの思いもよらぬ言葉に驚いた様子でした。そしてスマホの電源を落とした私。義家族と縁を切る決意をして、夫にも何も告げず、自宅に戻りました。
翌日、私は実家のある九州へ帰るため、空港の出発ロビーにいました。すると、息を切らした夫が駆けつけてきたのです。夫は泣きながら「すまなかった。もう二度と君を実家には行かせないから、考え直してほしい」と頭を下げました。
実は昨日、義母は夫や親族に「あの子は疲れたから家で休むと言っている」と嘘をついて私を置いていったそう。さらに、家に戻って私がいないと知ると「体調が悪くて家に帰った」と伝えたそうなのです。
今朝、義実家から自宅に戻った夫は、私の置き手紙と離婚届を見て、私を探し回っていたとのこと。置き手紙には、実家に帰ることと、昨日の出来事を含め、今までに受けてきた義母からの仕打ちについて包み隠さず、すべてを書いていました。それを読んだ夫は、義母に激怒し、気がつかなかった自分の至らなさに反省し、涙ながらに謝罪の言葉を繰り返してくれました。
そんな夫の姿に心を打たれた私は、いったん実家へは帰るものの、離婚は踏みとどまることに。しばらくの間は、実家で心を休めて、義実家との付き合い方については、後日改めて夫と話し合うことにしました。
陰湿な義母の孤独な末路
1週間後、私は自宅に戻り、その後、私たちは夫の叔母の家へ向かいました。夫が事情を説明し、親族たちに話し合いの場を設けてもらっていたのです。私が実家に帰っている間に夫は、親族たちにも義母の振る舞いや、私への嫌がらせについて確認したそう。
すると、男性陣は、夫と同様に義母の陰湿な言動を目にしたことがなかったそうですが、親族の女性陣は、みんな口をそろえて「前からうんざりしていた」と言っていたのだとか。しかし、本家の嫁である義母に逆らうと角が立つため、黙認してしまっていたとのことで、親族も含め、義母との付き合い方について話し合うことになったのです。
その結果、全員一致で、義母とは距離を置こうと決まりました。数週間がたち、自分が避けられていることに気づいた義母から「◯◯(叔母)から聞いたわ。あなた、うちの親族にあることないこと言ったらしいわね?」とお怒りの電話がかかってきましたが、私は叔母の家で真実を話し、親族と話し合っただけ。義母が孤立したのは、自分のせいなのです。
私が返答に困っていると、夫が電話を代わり、義母にきっぱりと絶縁を宣言しました。義母は今、誰も寄り付かない広い義実家でひとり寂しく暮らしています。一方の私は、真実を知って謝罪してくれた親族たちと、以前よりも良好な関係を築いており、夫と2人、幸せな毎日を送っています。
◇ ◇ ◇
義母からの仕打ちに耐えきれず、縁を切ることを決意し行動を起こしたことで、夫も含めた親族全員が味方になってくれました。義母の周りにいた人たちも、実際には抑圧され、心を痛めていたのですね。ときには、勇気を持って行動を起こすことが大切だと痛感します。ひとりで抱え込まず、夫やほかの家族としっかりコミュニケーションを取り、自分の居場所は自分で守りたいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※一部にAI生成画像を使用しています