2歳ごろから始まるイヤイヤ期。この時期から多くのお子さんが自分の要求を通すためや、思い通りにいかないことにイライラして癇癪を起こし始めます。スーパーで欲しいものを買ってもらえないと大声で泣いたり、うまくおもちゃを動かせなくて物を投げたり……。
このような状況になったとき、親としてはどういった態度をとればいいのでしょうか。
【NGその1】怒鳴る・抑えつける
子どもが癇癪を起こした際、ついつい「コラッ!」と怒鳴ってしまう人も多いでしょう。
これはNGなやり方の一つです。
子どもは、自分に湧き上がる感情に戸惑い、どうしていいかわからなくなっています。それを言葉や態度で抑えつけられてしまうと、感情の逃げ場を失い、さらに泣き叫んだり暴れたりすることにつながります。実際、怒鳴って静かに落ち着いてくれることは稀ではないでしょうか。
子どもが泣きわめいたり物を投げたりしたら、まずは優しく「どうしたの?」「何が嫌なの?」と子どもの気持ちを聞いてあげましょう。そして、子どもが落ち着くのを待ちましよう。落ち着いたら、「嫌だったんだね」「○○したかったのね」「イライラしちゃったのね」と優しく共感を示してあげてください。3歳過ぎになって、一緒に考えることができるようになったら、「今度は泣かないで、どうしたらいいと思う?」と一緒に考えるのがおすすめです。
【NGその2】その都度態度が変わる
時間があるときや家の中にいるときにはママにも余裕があるので、優しく接することができたとしても、忙しいときや外出先で大声でわめかれると余裕がなくなってしまうことも多いと思います。そのため、ついつい怒鳴ったり、泣き止まさせるために欲しいと言ったおもちゃを買ってあげたりしてしまうこともあるかと思いますが、これもNG。
癇癪を起こしておもちゃを買ってもらえたら、子どもにとってはしめたもの。次もおもちゃが欲しいときに癇癪を起こせばよいと思ってしまいます。また癇癪を起こしてしまった際、ママが怒鳴る場合と優しい場合があると、子どもが安心して癇癪を起こせる場がなくなってしまいます。
安心して癇癪を起こすことを続けることで、やってはいけないこととして、子どもが理解できるようになります。
【NGその3】できたことを認めない
前回は気に入らないことがあっておもちゃを投げてしまったけれど、今回はぐっと我慢している我が子を見たら、しっかりできたことを認めてあげてください。認めてあげることで、子どもは何をすべきかを学び、また自分はできるんだ、という自己肯定感を育むこともできます。ママがちゃんと見ていてくれているという安心感も感じることができます。
癇癪を起こしたときは怒るのに、癇癪を起こさなかったときは知らん顔、というのは避けましょう。癇癪は子どもの成長の過程にあるものです。癇癪を通して自分の感情とどう向き合うべきかを少しずつ学んでいます。癇癪を起こしている子どもを見たら、「お! 成長するために、自分の感情と戦っているな! がんばれ!」と見守ってあげてください。