義母から受け継いだドレスをボロボロにしようとする義妹

私は3歳年上の夫と結婚を控え、穏やかな毎日を送っていました。結婚準備も少しずつ進み、式の日取りや新生活のことを話し合う時間さえ楽しくて、これから始まる新しい暮らしに胸を弾ませていたのです。夫も私の気持ちに寄り添ってくれていて、不安よりも楽しみの方がずっと大きかったように思います。
そんな中で迎えたのが、両家の顔合わせの日でした。顔合わせの席は和やかな雰囲気で始まりました。このまま穏やかに、結婚に向かって進んでいける。あのときの私は、本気でそう思っていたのです。
けれど、のちに思いもよらない騒動のきっかけになるとは、このときは想像もしていませんでした。
顔合わせで起きた一言
義両親はとても穏やかで、初めて会った日から私を温かく迎えてくれました。顔合わせの席でも気さくに話しかけてくれて、緊張していた私の気持ちは少しずつほぐれていきました。
そんな中、義母が結婚式の話題に触れながら、昔自分が結婚式で着たドレスの写真を見せてくれました。落ち着いたデザインの上品なドレスで、義母の結婚式当日の写真からも大切な思い出の一着なのだということが伝わってきました。そんな特別なドレスを私に着てほしいと言ってくれたのです。その申し出は「受け入れてもらえた」と感じられるほど温かいものでした。私は嬉しくて涙ぐみながら「ぜひ! よろしくお願いします」と返事をしました。しかし、その和やかな空気の中で、ただ一人だけ私を冷たく見つめている人がいました。その人物は、義妹です。義妹はじとっとした目で私を見て「私、お兄ちゃんとあんたの結婚、認めないから」と言い放ったのです。突然の言葉に、その場の空気は一気に凍りつきました。義両親と夫はすぐに義妹をたしなめましたが、義妹は不満そうな表情のままでした。その日は少し気まずい雰囲気で両家顔合わせが終わりました。
後から夫に聞いたところ、義妹は昔から兄への依存が強く、夫に恋人ができたり生活の中心が変わったりすると露骨に機嫌が悪くなることがあったというのです。それ以来、義妹は私に対して露骨に冷たい態度を取るようになったのでした。
波乱の電話
ある日、自宅の玄関前に見慣れない箱が置かれていることがありました。中を開けると、そこにはゴミが詰め込まれていたのです。証拠はありませんでしたが、私たちはなんとなく察していました。夫が「もう無理に関わらなくていいよ」とポツリ。その後、義両親とも話し合い、義妹を結婚式へ呼ぶことを見送ることになりました。
そんな矢先、私の妊娠がわかりました。うれしい知らせではありましたが、つわりもあり体調は安定せず……。そこで夫と相談し、結婚式はいったん延期し、落ち着いてから親族だけの小さな結婚式を挙げることにしたのです。
そして迎えた、本来なら結婚式を挙げていたはずの日。私は自宅で静かに過ごしていました。そんなとき、着信があり画面を見ると義妹の名前がありました。私は嫌な予感がしましたが、何の用なのか気になり電話に出ました。
すると義妹は、妙に楽しそうな声で「 今、実家の♪ ママの部屋にいるんだ♪」というのです。その言葉を聞いた瞬間、胸がざわつきました。さらに義妹は「クローゼットを開けました〜! み〜つけた♡ママのウエディングドレス♡」と続けるのです。そして最後に「今日の結婚式、このウェディングドレスは着られませ〜ん! ズタズタにしてあげる♪」と言い放ったのです。その声からは、はっきりとした悪意が感じられました。けれど私は落ち着いて「結婚式は延期になったんだよ?」と答えました。すると電話の向こうが急に静まりました。どうやら義妹は、そのことを知らなかったようです。妊娠がわかり体調を優先するために延期したこと、今日は結婚式ではないことを伝えると、義妹の声は一気に弱くなりました。
すると電話の向こうで、義母の鋭い声が響きました。 義妹がクローゼットから勝手にドレスを取り出していたところを、見つかったのです。 この電話のあと、事態は一気に動き出しました。
明らかになった行動
その後すぐに夫が義実家へ向かい、私もあとから合流しました。義母によると、義妹はクローゼットからドレスを取り出し、ただ見ていただけと言っているようなのです。しかし、勝手にクローゼットを開けてドレスを持ち出そうとしていた時点で、言い逃れはできません。
夫はしばらく黙っていましたが、義妹に向かって「自分たちのことが嫌いでも構わない。けれど、傷つけるために動くのは違う」と言い放ったのです。義妹は何も言い返せずうつむいたままでした。義両親も庇うことはせず、義妹とはしばらく距離を置くことにしたのです。
その後、結婚式の準備が再び進む中、義母が改めてドレスを見せてくれたことがありました。丁寧に保管されていたそのドレスは、長くしまっていたとは思えないほどきれいな状態で、義母がどれほど大切にしてきたのかが伝わってきたのです。無事にドレスと義母の思いを守ることができてよかった……。心からそう思いました。
そして数カ月後―― 私たちは予定どおり、親族だけの小さな結婚式を挙げることができました。 大きな披露宴ではありませんでしたが、温かく穏やかな時間でした。 そして私は、約束どおり義母のドレスを着ることができたのです。 その姿を見て、義母は目を潤ませながら言いました。 「着てくれてありがとう」 その言葉を聞いたとき、私はこの家族と出会えたことを改めて幸せに感じました。
◇ ◇ ◇
家族だからといって、どんな行動も許されるわけではありません。関係を守るためには、ときに距離を取ることも必要なのかもしれません。血のつながりだけではなく、相手を思いやる気持ちを持てるかどうか。その積み重ねが、本当の家族関係を築いていくのではないでしょうか。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
1つ目のエピソードでは、兄への強すぎる執着から花嫁に嫉妬し、結婚そのものを受け入れられない義妹が登場します。その悪意は、義母から受け継いだ大切なウェディングドレスにまで向けられることに――。騒動の末、結婚式は延期となり、身勝手な行動を続けた義妹は現実を突きつけられることとなったのでした。
続く2つ目のエピソードでは、幸せな結婚を前にしながらも、その関係を壊そうとする人物に振り回される女性が登場します。突然向けられた悪意や身勝手な行動によって、結婚をめぐる人間関係は予想外の方向へ――。幸せを狙う悪意の先に待っていた結末とは……。
結婚式直前、ドレスを醤油まみれにした義母→特大の自爆へ…

私の娘が結婚することになりました。本来なら喜ばしい報告のはずですが、義母の反応は冷ややかなもの。「どうして私より先に、大姑(義祖母)が知っているのよ!」 報告を聞くなり、義母は声を荒らげたのです。
どうやら自分を差し置いて義祖母に報告していたことが、プライドの高い義母には許せなかったのでしょう。
そうは言っても、娘は服飾の道に進んでおり、かつて同じ仕事をしていた義祖母とは、相談も兼ねて毎月会うほどの仲。先に報告しても何らおかしいことはありません。
しかし、義母にとっては、娘が自分よりも義祖母を慕っていること自体がおもしろくないようです。「服飾なんて今は儲からないのにね。学のないあなたに似てしまったのかしら」と、私や娘を前に吐き捨てるのでした。
さらに義母は、娘の結婚式に猛反対!「贅沢な結婚式を挙げる金があるなら、私たちへの親孝行に使いなさい」と、耳を疑うような言葉を平然と口にする義母に、私は言葉を失うしかありませんでした。
ドレスが無惨な姿に…
結婚式の少し前、義祖母から連絡が入りました。「預かっていたウェディングドレスが……」義祖母曰く、ウェディングドレスが汚されていると言うのです。
そのドレスは、娘と義祖母が一緒にデザインを考え、義祖母が一針一針心を込めて縫い上げた世界に1着だけの宝物でした。
急いで義祖母の家へ向かうと、純白のドレスには醤油のシミが醜い水玉模様のように点々とつけられていました。合鍵で自由に出入りできる義母の仕業としか考えられません。私が問い詰めると、義母は悪びれる様子もなく鼻で笑いました。
「言ったでしょう? あんな立派なドレス贅沢すぎるって。身の程をわきまえないからこうなったんじゃない」娘の努力と義祖母の愛情を踏みにじったこの女を、私は絶対に許さないと誓いました。
ついに下された鉄槌
そもそも義母は大きな勘違いをしていました。義祖母のことを、何もできない「もうろくしたババア」と侮っていたのです。しかし、義祖母は今も明晰な頭脳を持つ、一族の絶対的な権力者でした。
ドレスを汚した犯人が義母だと知った義祖母の怒りは、凄まじいものでした。義祖母は即座に義父を呼び出し、問いかけました。「この先も、この女と一緒にいるつもりなのか」と。
これまで義母の散財と傲慢さに耐えてきた義父も、孫娘の晴れ舞台を汚した妻の凶行に、ついに堪忍袋の緒が切れました。義父は、その場で義母に離婚を突きつけたのです。
取り乱す義母
離婚を突きつけられ、ようやく事の重大さに気付いた義母は、私に泣きついてきました。「大姑との間を取り持って」「これからは心を入れ替えるから」と、取り乱します。
しかし、彼女が本当に心配しているのは、自分自身の将来と、義父を通じて手に入るはずだった義祖母の資産をあてにできなくなることだけ。「あなたが離婚したくないのは、義父への愛ではなく、資産が欲しいからでしょう?」と私が言うと、義母はドキッとした顔を見せたのでした。
義祖母の激怒はおさまらず、義母の抵抗も虚しく離婚が決定。ドレスの損害賠償や慰謝料を差し引く形で、財産分与を大幅に減らされることになりました。
さらに義母は、親族一同からも絶縁されました。自慢していたブランド品も、もう新しく買うことはできません。かつて娘に放った「身の程をわきまえろ」という言葉は、皮肉にもそのまま自分自身に返ることになったのです。
最高の結婚式
その後、汚されたドレスは、義祖母と娘の友人たちが不眠不休で修復にあたり、無事に式に間に合わせることができました。式当日、再生したドレスを纏った娘の姿は、誰よりも輝いていました。
もちろん式の会場に義母はいません。現在、義母がどこでどのような生活をしているのか、知る術はありません。頼れる身内も去り、あの性格では寄り添う友人もいないはずです。
誰一人として手を差し伸べる人はいないでしょう。プライドが高く、人を見下してきた彼女が今更誰かに助けを求めることなど、到底できないはずですから……。
◇ ◇ ◇
結婚式は尊い門出の場です。そこには本人たちの努力だけでなく、周囲のあたたかな願いや深い愛情など、言葉では言い尽くせないほどの「想い」が詰まっています。
人生を彩る大切な日を壊す権利など、誰にもありません。義母には、自分が壊そうとしたものがどれほど重く、取り返しのつかないものだったのか、その重大さにいつか心から気付いてほしいものです。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
いかがでしたか?
今回は、結婚式を前に、大切なウェディングドレスをめぐって思わぬトラブルに巻き込まれた女性たちのエピソードをご紹介しました。
義母から受け継いだドレスや、義祖母が一針一針心を込めて縫い上げた世界に一着だけのドレス――。そこに込められていたのは、花嫁本人だけでなく、家族の思いや祝福でもありました。
しかし、その大切な一着に嫉妬や意地を向けたことで、相手の隠れていた執着や本音が露わに。人の幸せや思い出を踏みにじろうとする行動は、やがて自分自身に返ってくるのだと感じさせられるエピソードでした。