サーフィンが趣味で、海が大好きな夫にとって沖縄での仕事は念願だったため、私も離れ離れになる寂しさをこらえて快く送り出しました。
遠距離生活と夫の異変
単身で沖縄に行った夫からは、写真が送られてくるようになり、現地での生活を満喫しているようでした。新店舗の立ち上げもうまくいっているようで、私は安心していました。
しかし、3カ月が過ぎたころから夫の態度に変化が現れました。私がまとまった休みを取って沖縄へ手伝いに行こうかと提案しても、「こっちに遊びに来られても忙しくて相手できないから今は来ないで」と拒絶され、いつ帰ってこられるのかと聞いても「忙しくて帰れない」と言われるようになったのです。
徐々にLINEの返信も遅くなり、私から連絡しなければ音沙汰がない状態になっていきました。
そんなある日、姉から「ちょっと話がある」と深刻な声で電話がかかってきました。
SNSが暴いた「現地妻」の存在
姉の話によると、沖縄店のスタッフから「店長とアシスタントの女性の距離が近すぎて、職場の空気が気まずい」と相談があったそうなのです。そのアシスタントとは、夫の片腕として沖縄へ異動した若い女性スタッフでした。夫から「才能があるからしっかり育てたい」と聞いていた相手です。
半信半疑のまま、私はその女性アシスタントのSNSアカウントを調べてみました。すると、そこには目を疑うような投稿が並んでいたのです。
「仕事終わりにデート」「おそろいの指輪買っちゃった」「2人で作った琉球グラス」などという書き込みとともに、夫の背中やペアリングをつけた2人の手元、夫の部屋に置かれたペアグラスの写真がアップされていたのです。まるで新婚生活のような浮かれぶりでした。
「忙しいから来ないで」という言葉の裏には、この現地妻との生活があったのです。夫への信頼は一瞬にして消え去り、怒りとあきれで手が震えました。
不倫夫への制裁と私の再出発
私は夫からの連絡を一切無視するようになりました。1カ月ほど経ったころ、夫から「明日そっちで会議があるから家に帰る」と電話がありました。私は冷めた声で「永遠に出張してれば?」とひと言だけ返し、一方的に電話を切りました。
翌日、夫が帰宅する前に、私は夫の荷物を段ボールにまとめ、リビングのテーブルに離婚届とSNSのスクリーンショットを印刷した紙を並べて待ち構えました。帰宅し、異様な光景に焦る夫に対し、私は静かに「現地妻は元気?」と問いかけました。
夫は顔面蒼白になり、「ただ魔が差しただけだ、本気じゃない」と必死に弁解しました。しかし、数カ月も私を騙し、職場の風紀まで乱した夫を許せるはずがありません。夫は離婚に同意し、その場で離婚届に署名しました。
後日、姉からも厳重注意を受け、職場の空気を悪化させた責任を問われた2人は、結局お店に居づらくなり、そろって自主退職していきました。
その後、私は姉に直訴し、夫が抜けて空席になった沖縄店の店長として赴任することにしました。今は青い海に囲まれた憧れの地で、新しいスタッフたちと一緒に自分の人生をリスタートさせています。
◇ ◇ ◇
お互いの目が届かない環境で、信頼を裏切り、職場の風紀まで乱した夫の行動は非常に身勝手なものでした。冷静に証拠を突きつけ、新しい人生を切り開いた妻の決断力には感心させられますね。もしパートナーと離れて暮らすことになったら、日々のコミュニケーションを怠らず、お互いが不安にならないよう誠実な関係を築いていきたいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。