義姉の結婚報告に驚き
夫はシングルマザーの義母に育てられました。そのため、夫は昔から義母や義姉を大切にしていました。そんな義実家で、義姉から結婚の報告を受けたのです。最初は私たちも素直に祝福していたのですが、結婚式の日取りを聞いて驚きました。
義姉が選んだのは、私たちの結婚式と同じ日。もちろん、私たちの日程は以前から伝えていました。しかし、「その日しか都合が合わなかったんだから」と義姉は言い、さらに義母まで「お姉ちゃんのほうを優先できないの?」と言い出しました。
私は驚いて言葉を失いましたが、夫は「もう準備も進んでいるし、変更するつもりはないよ」ときっぱり答えました。
普段は穏やかな夫の強い口調に、その場はひとまず収まったのでした。
なぜか義母と連絡を取らせてくれない夫
帰宅後、やはり不安に思った私は夫に「本当に大丈夫なの?」と聞きました。しかし夫は「大丈夫だから」と言うだけで、それ以上詳しいことは話してくれません。
あまりにも落ち着いていたため、私はてっきり義姉たちも考え直し、式は延期になったのだろうと思っていました。
結婚式が近づき、義母の留袖や着付けについて確認しようとしても、夫は「僕から話しておくから大丈夫」と言うばかり。どこか私が義母へ直接連絡するのを避けているようにも感じましたが、「夫の家族のことだから任せよう」と、それ以上は聞きませんでした。
そして、そのまま結婚式当日を迎えたのです。
結婚式当日にかかってきた電話
当日は朝から慌ただしく準備が進み、会場には親族や友人たちも続々と集まっていました。私は「たくさんの人に来てもらえてありがたいな」と思いながらも、義母と義姉の姿が見当たらないことを少し気にしていました。
するとそのとき――義母から電話がかかってきたのです。電話に出ると、義母は焦った様子で「何してるの!?早く来なさい!」と言いました。
突然のことに戸惑いながら、「え?お義母さんどちらにいるんですか?もうすぐ式が始まりますよ?」と答えると、義母はさらに声を荒らげました。
「何言ってるの!向こうの親族は全員集まってるのよ!」
私は意味がわかりませんでした。義母はなぜ来ないのだろう。そして「向こうの親族」とは誰のことなのだろう。
私は戸惑いながら「親族なら、もう皆さん揃っていますが……?」と答えると、電話の向こうで、義母はしばらく黙り込みました。そして、何か言いかけたものの、結局電話は切れてしまったのです。
義母と義姉は来られなくなった…!?
「お義母さん、どうしたんだろう……?」不安になって夫に尋ねると、夫は少し困ったように笑いながらこう言いました。
「詳しいことは後で話すよ。でも、母さんと姉さんは今日は来られなくなったみたいだ」
「えっ!?来られないってどういうこと?二人とも大丈夫なの?」と夫に聞くと、「心配はいらないよ。式場には僕から説明してあるから。それより、もうすぐ始まるから行こう」とだけ言い、それ以上は何も話そうとしませんでした。
正直、モヤモヤは残っていましたが、挙式が始まるとそんなことを考える余裕もなくなりました。たくさんの人に祝福され、気づけば幸せな気持ちでいっぱいになっていたのです。
披露宴も大きなトラブルなく終わり、こうして私たちの結婚式は無事に幕を閉じました。
後から知った真相
結婚式が無事終わったあと、私はようやく夫から事情を聞くことができました。
義母や義姉は最後まで結婚式の日程を変更するつもりはなく、夫も途中からは話し合いを諦めたそうです。そのため義母たちは、「最終的には私たちが義姉の結婚式へ来る」と思い込んでいたのだとか。
そして夫は、祖母や伯父伯母たちに連絡を取り、「日程が重なって申し訳ない。どちらに出席するかは皆さんにお任せします」と伝えたそうです。
ところが親族たちは「え?お姉さんの結婚式?私たちは招待されていないよ」という反応。話を聞くと、親族たちは義姉の結婚を知っていたものの、結婚式には招待されていなかったのです。
そのため夫が事情を説明すると、「もともとあなたたちの結婚式に出席する予定だから心配しなくて大丈夫」とみんなが言ってくれたそうでした。
そして結婚式当日。
相手方の親族が集まる中、来るはずだと思っていた私たち夫婦の姿はありません。そこで慌てた義母が電話をかけてきたのでした。
振り返ると、あの日は夫が初めて自分の意思を貫いた日だったように思います。結婚準備中は不安もありましたが、この出来事を通して、夫が私との人生を大切に考えてくれていることを改めて実感しました。
家族だからといって無理な要求を受け入れる必要はありません。相手を思いやることと、自分たちの人生を大切にすることは別なのだと学んだ出来事です。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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