楽しみにしていたおいっ子の結婚式

知人が55歳のころの話です。子どもたち2人の結婚式が無事に終わり、ホッとしたのもつかの間、すぐにおいっ子の結婚式に参列することに。
知人は当時、月曜日から土曜日の週6日、朝から晩まで働いていました。他にもさまざまな行事の役員を務めるなど、忙しい日々を送っていたそう。おいっ子の結婚式前日も、夜まで仕事をしていたそうです。
結婚式当日の朝、準備を済ませた知人家族は結婚式場行きのバスに乗り込みます。結婚式場はバスで5時間かかる場所にありました。バスの出発時間が朝早いことや移動時間が長いこともあり、知人は着物を持参し、式場で着替えることにしていました。昼前に式場に到着し、親戚などにあいさつを済ませて、知人の母や親戚と一緒に更衣室へ向かいました。
更衣室で着替えていたら、突然…
知人のおいっ子の結婚式当日は真冬の寒い日だったそう。なかなか更衣室が見つからず、しばらく冷たい廊下を行ったり来たりしていた知人たち。やっと更衣室を見つけることができました。
更衣室には暖房が入っているものの、「ちょっと寒いね~」と言いながら、みんなで着替え始めます。知人も服を脱ぎ、長襦袢(ながじゅばん)を着ようとしたときに、急に気分が悪くなり立っていられなくなりました。
周りの方に介抱してもらい、なんとか椅子に座ります。しかし次の瞬間、急に左半身に力が入らず、左側にバタンと倒れ込むように椅子から落ちてしまったのです。口にも力が入らずろれつが回らない状態で、症状を伝えたくても伝えられずパニックに。
周りの方もその光景を見て驚き、急いでフロントに救急車を呼ぶようにと連絡してくれたそうです。左半身が完全に動かなくなった知人は、おいっ子の結婚式どころではありません。すぐに救急車が来て、知人は病院に運ばれていきました。
検査を受けた結果、診断名は「右脳の脳梗塞」。何らかの原因で、右側の脳の血管に血栓が詰まり運動障害を引き起こしていたのです。知人はすぐに緊急手術をすることに。「もし対応が遅れていたら命が危なかったし、後遺症がかなり出る可能性があった」と医師から言われたそう。
参列者に看護師が複数名いて適切な処置をしてくれたこと、救急車が早く到着したこと、近くの病院に専門医がいたことで、処置が早くでき一命を取り留めて、さらに後遺症が軽度で済んだと言います。
治療とリハビリのかいがあって、徐々に症状が回復し、話すことも歩くこともできるようになった知人は、約2カ月の入院生活を経て無事に退院しました。
◇◇◇◇◇
脳梗塞を患い、「気付かないうちに無理をしていたのかな。おいっ子には申し訳ないけれど、命が助かって本当によかった」と語る知人。おいっ子の結婚式に参列できなかったこと、おいっ子に迷惑をかけてしまったことに今でも罪悪感があるそうです。
知人は現在、左手に少しまひが残っているものの、日常生活に支障はなく元気に暮らしています。私は知人の命が助かってよかったと心から思います。これからも無理をせずに過ごして欲しいです。
監修/菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)
地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
著者:小柳百合/20代女性・やんちゃな兄妹の子育てに奮闘する、元看護師ママ。趣味は温泉巡りと手帳タイム。子どもの寝かしつけ後に温泉のリサーチと、手帳を書くのが楽しみ。
イラスト:あさうえさい
産後のストレスかと思っていたら緊急入院に

上の子が生後3カ月のころのことです。出産後しばらくして、みぞおちのあたりに痛みを感じるようになりました。私はもともとストレスを受けると胃のあたりが痛くなる体質で、当時は夫の実家で義父母との同居生活であったことや、産後の睡眠不足も重なっていたので「またストレスから来ているんだろう」と深く考えずにやり過ごしていました。
ところが、痛みは2週間たっても治まらず、不安になって病院を受診しました。診断結果はまさかの「胆石症(たんせきしょう/胆石により、みぞおちの痛みや炎症、発熱などの症状を引き起こす病気)」。しかも石の大きさがそれなりにあり、その日のうちに緊急入院、3日後には手術という急展開になりました。
診察時、医師に「胆石はかなりの激痛なのに、よくここまで我慢しましたね。普通はもっと早く来るものですよ」と言われて驚きました。自分では「何とかなる」と思っていたけれど、運よく手術にこぎつけたものの、もう少し遅ければ大変なことになっていたかもしれないと思うと背筋が冷えました。
◇◇◇◇◇
産後の多忙さから「またストレスだろう」と自己判断してしまったことを反省し、違和感があれば早めに受診することの大切さを実感しました。医療機関を受診することは、決して甘えではなく、自分と家族の生活を守る重要な行動なんだと改めて気付かされました。
監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)
消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。
著者:夏木春子/20代女性・主婦
まとめ
体験談を紹介した2人が日常を取り戻せているのは、ひとえに「異変を見逃さなかったこと」、そして「迅速な対応」があったからでしょう。
いつもとは違う症状や痛みなど、「何かがおかしい」という直感は、体が発するアラート。迷わず助けを求めたり、救急車を検討したりする勇気が、結果として命を守ることにつながるのかもしれません。重病はある日突然やってくるもの。その備えや意識を常に持っておきたいものです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※一部、AI生成画像を使用しています
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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