昔のお気に入りに袖を通して
高校時代の友人たちと久しぶりに集まることになった日、私は少しおしゃれをして出かけたいと思っていました。
そこでクローゼットの奥から取り出したのが、若いころに気に入ってよく着ていた革ジャンです。久しぶりに袖を通すと、当時の気分がよみがえるようで、少し懐かしい気持ちになりました。
鏡の前に立った私は、「まだ似合っているのではないか」と思い込み、気分よく出かける準備をしていました。
家族の反応で気付いた違和感
ところが、リビングに入った瞬間、妻は目を丸くしました。娘も吹き出しそうになりながら、私にこう言ったのです。
「お父さん、それ……バイク乗りのコスプレ?」
私は最初、冗談だと思って笑いました。しかし、妻と娘の表情は思った以上に真剣でした。娘はスマートフォンで私の後ろ姿を撮り、「一度見てみたほうがいいよ」と画面を見せてくれました。
そこに映っていたのは、私が鏡の前で思い描いていた姿とは少し違う自分でした。肩幅ばかりが妙に強調され、全体のバランスが悪く見えたのです。
今の自分に合う服を選んで感じたこと
体型が変わったせいか、革ジャンは思っていた以上に体に張りついていました。若いころのような「渋さ」というより、どこか無理をして昔の服を着ているように見えてしまったのです。少し恥ずかしくなった私は、結局、娘が選んでくれた落ち着いたジャケットに着替えて出かけることにしました。
友人たちに会うと、「その服、自然でいいな」と言われ、内心ホッとしました。自分では若いころの感覚のまま選んでいたつもりでしたが、周りから見た印象は変わっていたのだと感じました。
帰宅後、妻が「昔の自分に合わせるより、今の自分に合う服を選んだほうがステキよ」と言ってくれました。その言葉は、少し照れくさくもありましたが、私の心に残りました。
まとめ
この出来事を通して、若いころの感覚だけに頼って服を選ぶと、自分では気付かない違和感が出ることもあるのだと感じました。年齢とともに体型や雰囲気は少しずつ変わっていくもの。だからこそ、昔の自分にこだわりすぎるのではなく、今の自分に合うものを選ぶことが大切なのだと思いました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:山田信介/60代男性・会社員
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)
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