向かいのチェーン店からまさかの宣戦布告
オープンしたチェーン店は、派手な看板と大々的な割引キャンペーンで一気に道行く人々の心をつかみました。その影響は大きく、店を訪れるお客様は少しずつ減っていきました……。
ある朝、開店前に店先を掃除していると、向かいのチェーン店の店長と目が合いました。すると彼はニヤリと笑い、こちらに向かってこう言ったのです。
「お客さん、もらいますね」
ただでさえ売り上げが落ちて悩んでいた私は、そのひと言で、すっかり自信をなくしてしまいました。
弱音をこぼした私を救ってくれたのは?
その日、お店に来てくれた顔なじみの常連客に、私はとうとう「今月で閉店するかもしれません……」と弱音をこぼしてしまいました。すると、常連さんたちは嫌な顔ひとつせず、温かい言葉をかけてくれたのです。
「店長さんの淹れるコーヒーと、このお店の良さは、私たち常連にはちゃんと分かってますよ!」
その言葉だけでも救われた思いでしたが、常連さんたちの行動はそれだけではありませんでした。なんと、それぞれのSNSや口コミサイトで、うちの喫茶店の魅力を積極的に発信し始めてくれたのです!
常連さんたちの口コミで、再びにぎわいが!
「レトロな店内でゆっくりくつろげる!」「料理がどれも手作りでおいしくて、しかも安い!」「こだわりの手作りチーズケーキが絶品!」
常連さんたちの熱のこもった温かい口コミが少しずつ広がり、それを知った地元のお客様が来店してくれるようになりました。店内はかつての落ち着きを取り戻し、以前にも増してにぎわうように!
一方、向かいの大型チェーン店はというと、学生さんや観光で来た方たちが主に利用しているようで、向こうも客足が途絶えることはなさそう。どうやら、それぞれ求める客層が違い、うまく「棲み分け」ができたようです。
そんなある日、開店前に店先を掃除していると、向かいの店長と目が合いました。すると彼は、少し気まずそうに会釈をしながら、「そちらもにぎわっていますね」とひと言。以前のような余裕たっぷりの笑みはなく、少しばつが悪そうな表情をしていました。
私は「お互い、いいお店にしていけるといいですね」とだけ返しましたが、あのときの悔しさが、少しだけ晴れた気がしました。
今回、常連さんたちが起こしてくれた行動に、胸がいっぱいになりました。これからもこの場所で、応援してくれるお客様のために、おいしいコーヒーを淹れようと心に誓った出来事です。
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常連さんたちが自発的に口コミを広げてくれたのは、日々誠実にお店を営み、お客様との信頼関係を築いてきたからこそ。支えてくれる人の存在は、何にも代えがたい大切な財産です。感謝の気持ちを忘れず、人と人とのつながりを大切にしていきたいですね。
【取材時期:2026年5月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。