夫となら温かい家庭を築けると信じて疑わなかった私。しかし、その夢は思いもよらない形で崩れてしまったのです……。
突然のすれ違い
結婚してしばらくすると、子どもの話題を出すたびに夫の態度が変わっていきました。その日も何気なく将来の話をしただけなのに、夫は突然声を荒らげたのです。
「もう子どもの話はやめてくれ!」
「子どもの話をされるとプレッシャーなんだ。もう二度とその話はしないでくれ」
あれほど子どもが欲しいと言っていた夫がそんなことを言い出すなんて……。私は戸惑いながらも、仕事で疲れているのかもしれないと自分を納得させようとしていました。
しかし、そのころから夫婦の間には少しずつ距離ができていったように思います。
その後、夫は「休日出勤」と言って週末も家を空けることが増えました。
不審に思った私は、ある休日に後をつけてみました。すると、若い女性と親しげに腕を組み、そのままホテルへ入っていく夫の姿を目撃してしまったのです。頭が真っ白になりました。
さらに後日、今度は小さな男の子を連れた女性と会っている姿も見かけました。もしあの男の子が夫の子どもだったら……と不安になった私。感情だけで問い詰めても言い逃れされるだけだと思い、探偵に調査を依頼することに。
調査の結果、夫は複数の女性と交際しているだけでなく、そのうちの1人との間に子どもがいることも判明。報告書には写真や行動記録がまとめられており、言い逃れのできない証拠がそろっていました。
妊娠、そして裏切り
そんな矢先、私の妊娠が判明。本来なら夫婦で喜びを分かち合いたい出来事でしたが、不安のほうが大きくなるばかり。
つわりが始まり、隠し続けることも難しくなったため、私は意を決して夫へ妊娠を報告。すると返ってきたのは、信じられない言葉でした。
「悪いけど子どもは無理だ。父親になる自信がない。離婚してくれ」
その一言で、私の気持ちは完全に冷めました。
私は探偵の調査結果を持ち出し、夫に事実を確認することに。
「父親になる自信がないって言うけど……あなた、もう父親よね?」
夫は一瞬言葉を失いましたが、観念したようにため息をつきました。
「ああ……そこまで調べたんだな。実は昔付き合っていた女性との間に子どもがいる。でも妊娠がわかったあと、俺は責任を負いたくなくて逃げた」
「最近、お前から子どもの話をされるようになってプレッシャーを感じてさ……。現実逃避したくて、ふとその元カノに連絡したんだよ。そしたら『子どもに会ってほしい』って言われて、陰で会うようになったんだ」
「その元カノの他にも関係を持っている女性がいる。結局、1人の相手と向き合い続けることができないんだよな、俺は」
あまりにも身勝手な告白に、言葉を失った私。自分の子どもからも逃げ、家庭を持つ責任も負わず、そのうえ不倫まで繰り返していた夫と、夫婦でい続けることはできないと感じました。
決意と新たな一歩
探偵の報告書や不貞行為の証拠をもとに弁護士へ相談し、離婚の手続きを進めた私。父親としての責任を何度も放棄してきた夫と、この先一緒に子どもを育てる未来はとても考えられませんでした。
話し合いの結果、不貞行為に対する慰謝料について合意し、夫婦間の子どもについては養育費を支払う内容で取り決めをおこなったうえで離婚が成立。
離婚後、家族や友人は「ひとりじゃないから大丈夫」と私を支えてくれました。その言葉に何度も救われ、無事に子どもを出産。今では家族に見守られながら、子どもは元気に成長しています。
あのとき真実から目を背けず、証拠を集めて行動したからこそ、私は子どもとともに新しい人生を歩き始めることができたのだと思っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。