「これ誰?」さらされたパパの裏の顔
私は40代の会社員。元夫とは結婚20年目で離婚しましたが、今振り返ると、夫婦の間には何度も大きな衝突がありました。その決定的な原因の一つが、夫の女性関係でした。
ある日の夕方、夫のタブレットでゲームをしていた次女が、私に画面を見せながら「ママ、これ誰?」と尋ねました。画面を見ると、そこには「おやすみ」「今日も頑張ってね」といったメッセージがずらりと並んでいました。送り主の名前は「S株式会社」と会社名になっていたものの、文中には「S子りん」との文字が散見され、ハートマークが飛び交うやりとりは、どう考えても親しい女性とのものに見えました。
私は、夫が毎晩、決まった時間になるとスマホを握りしめ、庭に停めてある車へわざわざ向かう姿が頭をよぎりました。「車の中に忘れ物した」「ちょっとたばこを吸ってくる」と言われ、当時は深く気に留めていなかったのです。あの不自然な夜の行動は、これのためだったんだ……。点と点が、一気に一本の線でつながった気がしました。
「会社の情報セキュリティの侵害だぞ!」とまさかの逆上!?
夜になり、夫は帰宅するなり「会社で使っているタブレットはどこ?」と聞いてきました。私は黙って食卓の上を指差し、意を決して尋ねました。
「これ、どういうメッセージなの?」
夫は一瞬、フリーズしたように表情を固くしました。しかし、すぐに平然とした顔に戻り、「会社関係の人だよ」と言い放ったのです。
さらに、取引先の人を「S子りん」と呼ぶことについても「会社のみんなもそうしてるから」と、苦しすぎる言い訳を重ねます。もちろん、そんな言葉を信じられるはずもありません。
しかし、それ以上に私を驚かせたのは、その直後の夫の態度でした。突然、「勝手に人のものを見るなんて最低だろ!」と、リビングに響き渡る大声で怒鳴り始めたのです。
「これは会社のタブレットなんだから問題になる! 情報セキュリティの侵害だ!」
そう言って私を激しく責め立て、ついには
「今すぐ警察に電話するぞ!」
とまで言い出しました。私はただ、娘が偶然見つけてしまった画面について、冷静な説明を求めただけ。それなのに、なぜか私が犯罪者であるかのように責め立てられたのです。
血走った目で夫は憤慨…修羅場に次女は泣き出す
興奮が収まらない夫は、本当にスマホを取り出し、警察へ電話をかけようとし始めました。
「会社の端末を盗み見されたって、今から警察に相談するからな!」
血走った目で怒鳴る姿は、まるで自分が被害者であるかのようでした。恐怖と混乱で頭が真っ白になりながらも、私は「娘がゲームをしていて、通知が偶然見えただけだよ!」と必死に説明しました。しかし、逆ギレ状態の夫の耳には届きませんでした。
そのときでした。次女がリビングにやってきて、私の服の裾をぎゅっと握りしめながら、小さな声で泣き出しました。
「パパ、ママ……、もう怒らないで」
その声に、私はハッとわれに返りました。「傷ついているのは、私だけじゃない。子どももこの空気を肌で感じ取り、傷ついているんだ」と気付き、次女を連れ、寝室へ逃げ込みました。
夫はその後も、しばらくひとりで怒鳴り散らしていました。私は「本当に何もないなら、ここまで異常に怒る必要なんてないはず」と疑いを強めました。夫婦の間にぽつりと生まれた違和感でしたが、それはこの夜を境に、「確信」へと変わったのでした。
まとめ
このとき見つけたやりとりは、不倫の証拠というほど決定的なものではありませんでした。それでも、コソコソと隠すようなやりとりと、異常なまでの夫の逆ギレは、私の中に消えない不信感を植え付けました。そして何よりつらく、反省しているのは、大人同士の修羅場を子どもに見せてしまったことです。大人同士の問題のつもりでも、子どもは敏感に察知し、傷つきます。
この出来事をきっかけに、私はそれまで見ないふりをしていた夫婦の現実に、向き合わざるを得なくなっていきました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:石川 ふみか/40代・会社員。4歳年上の元夫と結婚20年目に離婚。2008年生まれの女の子と2011年生まれの女の子の子育て中。子育てに追われつつも、コンビニの新商品チェックだけは欠かさない自称・コンビニマニア。
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
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