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女性の財布を見つけた私に…社長「お前はクビだ!」⇒突然の疑いに絶句。そのワケとは?

ある日の仕事帰り、道端で財布を探している高齢の女性を見かけました。困っている様子を見て放っておけず、一緒に探すことにしたのですが……。その出来事がきっかけで、翌日まさか「犯人」扱いされるとは思ってもいませんでした。

財布探しを手伝った私

私は地元の中小企業で事務員として働いています。ある日の仕事帰り、会社から駅へ向かう途中、バッグの中身を広げながら何かを探している高齢の女性を見かけました。

 

声をかけると、どうやら財布が見当たらず、どこで落としたかも心当たりがないとのこと。困り切った様子を見て放っておけず、私は一緒に探すことにしました。

 

女性が歩いた道を一つひとつ確認しながら探し続けること約30分。ようやく歩道脇に落ちている財布を見つけることができました。

 

女性は何度も頭を下げ、お礼をさせてほしいと言ってくださいました。しかし私は「当たり前のことをしただけですから」と一度はお断りしました。

 

それでも女性は、このままでは気が済まないので、せめて勤め先だけでも知りたいと言ったのです。そこまで言われると断るのも申し訳なく、私は財布から名刺を一枚取り出してお渡ししました。

 

女性は名刺を見ると、一瞬驚いたような表情を浮かべ、「そうだったのね」と小さくつぶやきました。そして「本当に助かりました」と改めて頭を下げ、私たちはその場で別れました。

 

翌日、社長室へ呼び出され…

翌朝、出社して間もなく、社長室へ来るよう呼び出されました。

 

何事だろうと思いながらドアを開けると、社長は私の顔を見るなり机をたたき、「昨日、母の財布を見つけたのはお前だな!」と怒鳴ったのです。

 

そのひと言で、昨日助けた女性が社長のお母さんだったのだと気づきました。名刺を見たときに女性が驚いたような表情を浮かべていた理由も、そのとき理解したのです。

 

とはいえ、社長が怒っている理由にはまったく心当たりがありません。すると次の瞬間、社長はこう言い放ったのです。

 

「100万円を盗んだだろ!」

 

あまりにも突然のことに、私は何も言い返すことができませんでした。

 

「警察にも相談しているからな!」

話を聞くと、お母さんは病院への支払いのため、銀行で100万円を下ろし、封筒に入れて持ち歩いていたとのこと。しかし、自宅へ戻ってからその封筒が見当たらないことに気づいたといいます。

 

お母さんは、私から受け取った名刺を社長に見せ、財布を探してくれた親切な人がいたことや、100万円入りの封筒が見当たらないことを話したそうです。

 

ところが社長は、財布を見つけた私を真っ先に疑い、「財布と一緒に落ちていた封筒を持ち去ったに違いない」と決めつけてしまったのでした。私が、財布以外には何も見ていないことを何度説明しても、社長は聞く耳を持ちません。

 

「警察にも相談している。この会社に泥棒を置いておくわけにはいかない。覚悟しておけ!」

 

身に覚えのない疑いをかけられ、頭の中は真っ白になりました。

 

一本の電話で真相が判明

そんなやり取りが続いていた、そのときです。社長のスマートフォンが鳴りました。相手は、社長のお母さんでした。

 

電話に出た社長は、話を聞くにつれて表情を変え、やがて何も言えなくなったのです。そして電話を切ると、小さな声でつぶやきました。

 

「……封筒が見つかった」

 

財布を探しているうちにバッグの中身が乱れ、封筒が荷物の下に埋もれてしまっていたそうです。帰宅後は慌てて探したため見落としていましたが、改めてバッグの中身をすべて取り出して確認すると、底のほうから見つかったというのです。

 

もちろん私は何も盗んでなどいませんでした。

 

社長はしばらく黙っていましたが、小さくため息をつくと、「……もういい。仕事に戻ってくれ」とだけ言いました。私は納得できない気持ちを抱えたまま、社長室をあとにしたのです。

 

社長の謝罪と、その後

数日後、社長のお母さんが会社を訪ねてきました。開口一番、「親切にしていただいたのに、ご迷惑をおかけして本当に申し訳ありませんでした」と深く頭を下げられました。

 

私は「封筒が見つかって本当によかったです」と伝えると、お母さんは社長のほうを向き、厳しい口調でこう言ったのです。

 

「私は、封筒が見つからないと相談しただけで、この方が盗んだなんて一度も言っていません」
「それなのに、あなたは確認もせず、この方を泥棒扱いしたの?」

 

社長は何も言い返せず、黙ってうつむくばかりでした。

 

お母さんはさらに、「証拠もないのに決めつけて、人を泥棒扱いするなんて情けないわ。社長である前に、一人の人間として相手に向き合いなさい」と静かに言いました。

 

その言葉を受けた社長は、ようやく私のほうへ向き直ると、「本当に申し訳ありませんでした」と深く頭を下げました。

 

私はその謝罪を受け入れましたが、突然犯人扱いされたときの恐怖は、今でも忘れられません。思い込みだけで人を疑うことの怖さを、身をもって知った出来事でした。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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