「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。今回は妊娠中のストレッチ運動に関するご相談です。
Q.妊娠中、ストレッチをしても大丈夫でしょうか?
妊娠35週6日になります。軽い散歩などをしてもいいと言われ、体調がいいときに散歩する程度ですが、ストレッチなどの伸びなどもやっても問題はないですが? 生まれつき股関節も固いですし、全然ストレッチをしていないので、体がバキバキです。
宮川めぐみ助産師からの回答
体が硬めということなので、ぜひぜひ少しずつでもおこなってみてください。股関節周りはほぐしていただいているほうが、赤ちゃんも回って下りて来やすくなりますよ。やらないよりは少しでもいいので、やり続けていくことで変わりますよ。下半身だけではなく、上半身も繋がっていますのでやってみてくださいね。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
妊婦体操の方法
これから紹介する体操はすべておこなわなければいけないというものではありませんので、妊娠初期は軽い体操にとどめ、妊娠16週以降は、毎日、無理なく、少しずつでも習慣的におこなえるようにしましょう。
腹式呼吸
妊婦体操をおこなうときに基本となる呼吸法です。お産のときの呼吸法としても役立ちます。
①あぐらをかいて座ります。(妊娠初期で仰向けの姿勢を取れるなら仰向けで膝を立てます)
②おなかに手を当て、鼻から息をゆっくり吸い、手をあてたおなかが膨らむようにしましょう。
③口をすぼめてゆっくり息を吐きながら、おなかを引っ込めるようにします。
ストレッチ
1)首のストレッチ 朝晩各5回
首の周りの筋肉を動かすことで、血行をよくし、肩こりや頭痛を緩和する効果が期待できます。
①背筋を伸ばして座る
②息を吐きながら頭を前に倒す
③息を吸いながら元に戻す
④同様に、後ろ、左、右に頭を倒し、元に戻す
⑤息を吐きながら、ゆっくりと頭を回す
2)腰背部のストレッチ 猫のポーズ 朝晩各5回
大きくなったおなかによって負荷がかかっている背中や腰の痛みを軽減する効果が期待できます。
①肩幅にあわせて手足を開き、四つん這いになる
②息を吐きながら、背中を丸めて首を腕の間に入れる。顎は引き、視線はおへそへ
③大きく深呼吸
④息を吸いながら四つん這いの姿勢にもどる
⑤息を吐きながら、背中を少しそらし上を向く。顎を挙げ、視線は天井へ
⑥深呼吸
⑦軽く息を吸いながら元の四つん這いにもどる
3)足首のストレッチ 朝晩各5回
足先の血行をよくし、足のむくみを軽減する効果が期待できます。
①椅子に座るか、仰向けになる
※おなかが大きくなってあおむけの状態を続けていると、仰臥位高血圧症候群を発症する恐れがありますので、少し上半身を高くして横になりましょう。
②息を吐きながらつま先を伸ばす
③息を吸い、再度息を吐きながらつま先を引き上げる
④足首をぐるぐる回す
⑤息を吐きながら、足の指をグー・パーする
4)太もものストレッチ 朝晩各5回
ふとももを動かして、骨盤の関節と筋肉を緩め、ふとももの付け根周辺の血行も促す効果が期待できます。
①横向きになって寝る
②下側の腕を伸ばし、頭をのせる。あるいは肘をついて頭を支える
③上側の手で、上側の足首あたりを持つ
④上側の股関節を前に出すように、ひざを後ろに引く
⑤体の向きを変え、反対側の足も同じようにおこなう
5)股関節のストレッチ バタフライのポーズ 朝晩各10回
股関節の周りの筋肉を緩め、やわらかくし、血行をよくする効果が期待できます。
①背筋をまっすくに伸ばしたあぐらの姿勢をとる
②足の裏をあわせるようにして座る
③足首をもち、ひざをパタパタ上下に揺らす
④手を膝の内側に置き、息を吐きながら下に力を加え、息を吸いながら元に戻す
6)骨盤底筋群の体操 キーゲル体操・滑り台の体操 朝晩各5回まで
骨盤底筋群やおしりの筋肉をストレッチ・トレーニングする運動です。妊娠中・産後の尿漏れにも効果が期待できます。
①仰向けになり、少し開いた状態で膝を立てる。手のひらは床につけ、腕はからだの横におく
②息を吐きながら肛門を引き締め、ゆっくりと腰を上に持ち上げる
③一度息を吸い、吐きながら腰をおろす
④一呼吸して全身の力を抜き、リラックスする
7)腰回しの運動 朝晩各1回
腰を回すことによって全身の筋肉を緩めます。お産のときの痛みを和らげたり、赤ちゃんの頭が下がってくるのを助ける効果も期待できます。
①足を軽く開いて立つ。手は腰にあてる
②ゆっくりと腰を左右に揺らす
③ゆっくりと腰を前後に揺らす
④ゆっくりと円を書くように腰をまわす
※腰を揺らしている間は、ゆっくりと呼吸する
妊婦体操をおこなうときの注意点
妊婦体操をおこなうときには以下のような点に注意しましょう。
1)運動を始める前に、医師に相談してからおこなう
2)その日の体調と相談し、無理のない範囲でおこなう
3)おなかが張ったり、気分が悪くなるようなら中止する
4)徐々に体操の種類や回数を増やしていく
5)ストレッチは無理なく、痛みのない範囲でおこない、ゆっくりのばしていく
※参考:基礎知識(妊娠中)「妊婦体操はいつから始める? 妊婦体操の方法と注意点について」【監修者:助産師 REIKO】
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