その上、義姉は私に対して何かとマウントを取ってきます。私たち夫婦のことを「貧乏人」だとバカにしては、これ見よがしに買い物自慢をしたり、「家政婦も雇えないなんて」とあざ笑ったり……。
義姉からの嫌みは、日に日にエスカレートしていきました。
義兄に会社を任せるべきか…? 義父の苦悩
実は、義兄(義姉の夫)はあまり仕事ができず、態度も横柄で取引先とのトラブルが絶えない状態でした。義父も最近、「本当にあいつに会社を任せていいものか……」と悩み始めていたそうなのです。
それを察したからこそ、義姉は必死になって義母にゴマをするようになりました。
しかし、アポなしで押しかけては自分の自慢話ばかりする義姉に、義母はただただ困惑するばかり。「一緒にいるのが苦痛だわ……」と漏らすほど、疲れ切っていました。
義母のために誕生日会を企画
そんな様子で元気がなかった義母を励まそうと、私は来月に控えた義母の誕生日に外食を提案しました。「おいしいお肉でも食べて、元気を出しましょう♪」と焼肉に誘うと、義母はとても喜んでくれたのです。
ところが、義母との焼肉を楽しみにネットでお店をリサーチしていたある日のこと。どこからか私の計画を嗅ぎつけた義姉から、怒りの連絡が入りました。
「義母の誕生日会は、長男の嫁である私が取り仕切る。次男の嫁が出しゃばらないで!」
そう言って義姉は、1人5万円を超えるフレンチのコースをすでに予約したと明かし、「すべて自分たちのおごりだから」とこれみよがしに自慢してきたのです。
義姉のプレゼントの秘密
結局私は、焼肉に招待できなかった分、義母へスカーフをプレゼントしました。一方、義姉は誕生日会で、高級ブランドの新作、限定モデルだというキラキラの腕時計をプレゼントしたようです。
後日、親族の集まりの際、義母が私の贈ったスカーフを身につけているのを目にした義姉は、「安物のスカーフがプレゼントって! 私がプレゼントした高級腕時計と違って貧乏くさっ!」と、いつものようにマウント発言!
私は心を込めて、義母が好きそうな品を用意したのですが、義姉の目には良く映らなかったようです。社長夫人である義母にダサい安物を贈るなんて、マナーがなってないとまで言われてしまいました。
すると、「申し訳ないけど、あなたがくれた時計はもう手放したわ」と義母。それを聞いて、義姉は言葉を失っていました。
なんとその時計は、高級ブランドの商品ではあったものの、裏側には義母とはまったく関係のない会社名と創立記念の文字が刻まれていたのです。義姉は、企業の記念品として配られたノベルティグッズを中古店で安く購入し、そのことを隠して贈っていました。
義母は「私のために選んでくれた物とは思えなくて、とても身につける気にはなれなかったの」と話し、事情を説明したうえで買い取ってもらったことを明かしました。
義母によると、義姉が贈るプレゼントは毎年、中古品だったそう。もちろん、中古品であること自体が問題なのではありません。義姉は、義母の好みや気持ちを考えず、とにかく名の通ったブランドなら喜ぶだろうと品物を選んでおり、過去には前の持ち主の名前が入ったものさえあったようです。
義母は、社長夫人であることをひけらかすような人ではありません。しかし、経営者の妻として、周囲に品を損なわないよう装いや持ち物にはとても気を配っていました。
「ブランドの名前が大きく主張するものよりは、さりげなく上質なものを身につけたい」というこだわりがあり、いつも自分の目に叶った品のあるものだけを選ぶようにしていたのです。
いつも自分の話ばかりで人の話を聞かない義姉は、そんな義母のことをひとつも理解しておらず、義母がやんわり好みを伝えても聞く耳を持たず……。あまりに好みとかけ離れ、見栄さえ感じられるプレゼントを贈られて、毎回悲しかったと義母は寂しそうに話してくれました。
転落した義姉
一方、義母は私のプレゼントをとても気に入って愛用してくれています。名のあるブランドものではありませんが、何軒もお店を回って探したものなので、とても嬉しかったです。
慌てて新品の時計をプレゼントし直そうとした義姉でしたが、義母は断りました。そして、マウントを取ったり、人をバカにしたりする性格を指摘し、そんな人間は社長夫人には不適格だと義姉に言ったのです。
後日、義兄は後継者から外され、義父が信頼を置いている部下が正式な後継者となりました。プライドが折れた義兄は会社を辞めたようです。
もちろん転職のアテはなく、会社名義だったマンションや車もすべて引き払うことになり生活は一変。身の丈に合わない浪費を続けていたため貯金もなく、日々の暮らしにすら困るようになってしまいました。
見栄っ張りな義姉もここまでです。連絡をよこさなくなり、マウント発言もぴたりと止みました。
長らく悩んでいた様子の義父も、この決断でスッキリしたようです。見違えるように元気になりました。これからも義父母とは良い関係を続けたいと思っています。
◇ ◇ ◇
家族であっても他人であっても、一度失った信用を取り戻すのは簡単なことではありません。良い人間関係の土台にあるのは、やはり日々の信頼ではないでしょうか。
義姉が本当にお義母さんから信頼されたかったのであれば、下心で取り繕うのではなく、最初から真摯に向き合うべきでしたね。
すべてを失ってしまった今、義姉にはこれまでの不誠実な態度をしっかりと猛省してほしいものです。そしてこれからは、相手の言葉に耳を傾け、その気持ちに寄り添って行動できる人になってくれることを願うばかりです。
【取材時期:2026年6月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。