義父の一周忌で親族が集まって
義父の一周忌で、親族が集まったときのこと。静かに読経が続く中、私の隣には5歳の孫が座っていました。
孫はしばらくの間、祭壇のほうをじっと見つめていました。何か気になるものでもあるのだろうかと思いながら見守っていたところ、突然、大きな声で「ばあば、ひいじいじって、まだ起きないの?」と聞いてきたのです。
その瞬間、部屋の中が一気に静まり返りました。親族全員の視線が、こちらに集まったように感じました。
無邪気な質問に冷や汗
私は慌てて「しーっ」と言いながら、孫の口をそっと押さえました。けれど孫には悪気がなく、続けて「だって、ずっと寝てるよ? おなかすかないの?」と、純粋な顔で尋ねてきたのです。
その言葉に、私はいっそう慌ててしまいました。厳かな場面だっただけに、どう受け止められるのかと気が気ではありませんでした。
一方で、義母は驚きながらも笑いをこらえているようでした。住職までもが肩を震わせていて、私は恥ずかしさと焦りで、冷や汗が止まりませんでした。
親族の反応に救われて
その後、親族からは「子どもは正直でいいね」と笑ってもらうことができました。その言葉に、私は少しほっとしました。
孫にとって“死”というものは、まだはっきりとは理解できる概念ではなかったのだと思います。祭壇の遺影や法要の雰囲気を見て、ひいおじいちゃんがただ長く眠っているように感じたのかもしれません。無邪気な言葉だとわかっていても、あの場では本当に心臓が止まりそうになるほど驚きました。
まとめ
この出来事を通して、子どもの言葉には悪意がなくても、大人の想像を超える力があるのだと実感しました。同時に、子どもが何をどう受け止めているのかを、大人が丁寧に伝えていくことの大切さも感じました。今では家族の笑い話になっていますが、あの瞬間の緊張感は今でも忘れられません。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:山田春子/50代女性・主婦
イラスト:おんたま
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
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