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「何か水音がする…」深夜に響く不気味な音。廊下に向かった私が目にした光景とは【体験談】

私が10代のころ、家には認知症の祖父がいました。介護は主に両親が担っていましたが、私はその様子を近くで見たり、できる範囲で少し手伝ったりしていました。そんなある冬の深夜、家族が寝静まった家の中で、思いがけない出来事が起こりました。廊下から聞こえてきた不気味な水音をきっかけに、今でも忘れられない光景を目にすることになったのです。

深夜に聞こえた水音

ある冬の深夜のことです。家族は全員寝静まっていました。当時、祖父と父は同じ部屋で寝ており、祖父が夜中に起きたときには、普段であれば父がすぐに気付いて対応していました。

 

しかし、その夜は父も日ごろの疲れがたまっていたのか、ぐっすり眠っていたようです。私が目を覚ましたのは、深夜2時ごろでした。

 

「何か水音がする……?」

 

そう思った瞬間、廊下のほうから「びちゃ、びちゃ」と嫌な感じの音が聞こえてきました。寝ぼけながらも胸騒ぎがして、私は起き上がり、おそるおそる廊下へ向かいました。

 

廊下にいた、ずぶ濡れの祖父

廊下に出た私の目に飛び込んできたのは、ずぶ濡れになった祖父の姿でした。服を着ておらず、体は冷え切っているように見えました。

 

「おじいちゃん、どうしたの!?」。驚いた私は、思わず大きな声で尋ねました。すると祖父は、ぶるぶる震えながら「風呂が冷たい」と怒っていたのです。

 

どうやら祖父は、夜中にひとりでお風呂に入ろうとしたようでした。真冬の深夜です。沸かしてあったお湯も、時間がたてばすっかり冷めていたはずです。私は「それは冷たいはずだ」と思いながらも、とにかく祖父をそのままにしておくわけにはいきませんでした。

 

 

父が真夜中にお風呂を沸かしてくれて

私は祖父にバスタオルをかけると、急いで父を起こし、事情を伝えました。父は祖父の姿を見て驚き、少しあきれた様子も見せましたが、すぐに「このままでは風邪をひいてしまうから」と言って、お風呂を沸かし始めました。

 

真夜中の出来事でしたが、父は祖父を強く叱ることはありませんでした。20分ほどしてお湯が温まると、祖父はようやく温かいお風呂に入ることができました。お風呂に入った祖父は、とても満足そうな表情をしていました。その姿を見て、私は驚きと安心が入り混じったような気持ちになりました。

 

認知症で普段はぼんやりしていることが多かった祖父が、「お風呂に入りたい」という思いで自分から動いたことに、私はとても驚きました。そして、そんな祖父に対して怒鳴るのではなく、真夜中にもかかわらずお風呂を沸かしてあげた父の姿も印象に残っています。

 

まとめ

介護の現場では、予想もしないことが起こるのだと感じた出来事でした。もし自分が誰かを介護する立場になったときには、あの夜の父のように、できるだけ穏やかに向き合えたらと思っています。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:佐藤米丸/40代男性・パート

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)

※一部、AI生成画像を使用しています。

 

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シニアカレンダー編集部

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