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優しい子や勇気のある子になってほしい!赤ちゃんの心を育てるキホン

保育士の中田馨さんが、赤ちゃんの心を育てる基本についてお話ししてくれました。赤ちゃんの要求に応えること、甘えさせること、スキンシップをするなどをまとめて解説!

赤ちゃんの心の成長のイメージ

 

こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんが生まれたら「優しい心を持った子に育ってほしい」「勇気のある子に育ってほしい」など、きっとママやパパの思いがあるはず。今回は、赤ちゃんのときからできる、赤ちゃんの心を育てる基本の話をします。

 

赤ちゃんの要求は応える

赤ちゃんは生まれたときから、生理的欲求として大人に要求をします。「おなかが空いた」「おしっこが出た」「眠たい」などです。赤ちゃんは泣くことで欲求を表現します。このとき、赤ちゃんが「してほしい!」という要求を満たしてあげることによって、体だけではなく心も満足し、それを満たしてくれたママやパパへの安心感、信頼感を感じます。このような経験が、信頼できる大人への「愛着」を築きます。


赤ちゃんが自分から発するこの要求に、ゆったりとした気持ちで丁寧に応えてほしいと思います。「おなかが空いたんだね」「眠たいんだね」と言って要求を受け止め、抱っこしたり、おっぱいやミルクを与えたりしましょう。
 

甘えさせることは頑張る心の基礎づくり

私の親の世代などは、赤ちゃんが泣いていると「抱き癖がつくから泣かせておきなさい」という時代でした。でも今は、「泣いていたら抱きなさい」と言われる時代です。赤ちゃんは、親に甘えて愛情を感じると「自分は大事にされている」という気持ちが育っていきます。この気持ちが育つと、自立心が育ちます。甘えさせることは、将来社会に出るときに「よし! やるぞ!」という頑張る心の基礎になります。


保育現場で、親に甘えることが足りていないAちゃんがいました。Aちゃんは、家で心が満たされないまま保育所に来るので、友だちのおもちゃを手あたり次第に奪い取ったり、たたいたり、突き倒したりしました。また、保育士を独り占めしたい欲求がとても強く出ました。ぜひ、子どものそういったサインを見逃さず、子どもが満足するまで甘えさせてあげましょう。

 

やさしいスキンシップをする

赤ちゃんはママの笑顔と優しい声が大好き。どんどんスキンシップをしてほしいなと思います。赤ちゃんとふれあうときは、「笑顔」「抑揚のある大きい話し方」「赤ちゃんと目と目を合わせる」という3つが基本です。月齢ごとにどんなスキンシップがあるか一例を紹介します。

 

0~4カ月ごろ

新生児のときは、ほっぺなど体を優しくツンツン、サスサスからスタート。赤ちゃんはママに触られるのが大好きです。触ってもらって心地良い場所は赤ちゃんによって違うので、我が子の「心地良い場所」を探してみましょう。赤ちゃんの「あ~」「う~」などの喃語に合わせて、ママも「あ~」「う~」とお話しします。

 

4~8カ月ごろ

感情表現が豊かになってくる時期です。名前を呼ぶと振り向いて笑ったり、わざと泣いてみたり、パパやママ以外の人に泣く人見知りが始まったりと、感情表現がとても忙しくなります。コチョコチョや「いないいないばあっ!」などの遊びも喜びます。
 

8~12カ月ごろ

気に入らないことがあると激しく泣いたり、嬉しいときは大喜びしたりと感情表現がさらに豊かになります。ママやパパのマネをするようになってくるので、「どうぞ」「ありがとう」など、物の受け渡しのやり取りで遊んだり、ママが寝転んで足の上に乗せて飛行機遊びをしたりしてみましょう。
 

12~18カ月ごろ

言葉の理解がどんどん進む時期です。「ワンワン」「にゃんにゃん」などの言葉を指差ししながら言ったりします。このとき、赤ちゃんの指差したものを「赤いりんご」「青い車」など言葉を添えることで、赤ちゃんは答えてもらった満足感と語彙力が身につきます。また、手先がかなり器用になってきます。積み木を重ねたりして自分でできた喜びを一緒に共感しましょう。

 

ママだけの時間をつくること

赤ちゃんの心を育てるためには、ママが疲れていてはダメ。赤ちゃんのことが大切だから、うっかり自分自身のことは後回しでいいや、なんてママも多いのではないかと思います。ママも自分自身のケアを忘れないでください。

 

赤ちゃんが寝ているときはママも一緒に寝たり、おやつタイムにしたり、自分のための時間をつくることが大切です。ときにはパパに赤ちゃんを預けて、お出かけするのもいいですね。子育てって、毎日毎日続いて休日がありません。そして、これからまだまだ長く続きます。家事の手を抜くことは悪いことではありません。スタートダッシュせず「ま、これくらいでいいか」がちょうどいいですよ。

 


いろいろ書きましたが、ママが「大好き」という気持ちと言葉を赤ちゃんに伝えていればOK。難しく考えなくて大丈夫ですよ。
 

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    保育士中田馨
    一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長

    0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!

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