「出来が悪い!」孫たちを比べる義両親
妻の実家へ帰省するたび、義両親は娘を、勉強や習い事で何かと褒められていた利発な義妹の娘(姪っ子)と比べていました。
「返事も上手にできないなんて、出来の悪い子ね」
「同じ孫なのに、どうしてこんなに違うのかしら」
娘本人を前にしても、平然とそんな言葉を口にする義両親。妻が注意しても、まったく気にする様子はありません。挙げ句の果てには、「娘は優秀だったのだから、原因はあなたにあるんじゃない?」と、まるで私が悪いかのような言い方までされて……。
娘は何も言い返さず、黙っていました。それでも、いとこである姪っ子のことは大好き。同い年ということもあり、2人はとても仲良しでした。
一方、義妹自身も「優秀な孫でなければならない」という実親からの強いプレッシャーに、人知れず苦しんでいたのです。
義両親と距離を置き、娘のペースを尊重
これ以上娘を傷つけたくないと考えた私たち夫婦は、義両親と少し距離を置くことにしました。
「周りと比べなくていい。あなたはあなたのペースでいいんだよ」
そう伝え、娘が好きなことに夢中になれる環境を整えました。すると、娘は少しずつ自信をつけ、さまざまなことを意欲的に学ぶように。
そして3年後、娘は有名私立小学校に見事合格したのです!
合格を知った義両親が娘にすり寄り…
娘の合格を知った義両親は、これまでの態度から一変しました。合格後、親戚の祝い事をきっかけに、久しぶりに家族が集まると……。
「さすが、やっぱり私たちの血筋ね!」
「これで自慢の孫が2人になったわ~」
満面の笑みを浮かべ、娘にすり寄ってきたのです。
あれほど娘を「出来の悪い子」とけなしていたにもかかわらず、合格した途端にこの手のひら返し。私はあまりの身勝手さに、あ然としてしまいました。さらに義両親は、今度は姪っ子に向かって「あなたも負けていられないわね。小学校に入ってからも、もっと頑張りなさいよ」と、プレッシャーをかけ始めたのです。
妻と義妹の怒りが爆発!言葉を失う義両親
その瞬間、これまでずっと耐えてきた義妹が立ち上がりました。
「孫は、お父さんやお母さんの見栄を満たすための道具じゃありません!」
毅然と言い放つ義妹に続き、妻も黙ってはいませんでした。
「あれだけ娘を侮辱しておいて、合格した途端に『自慢の孫』ですか? いくらなんでも都合がよすぎます!」
実の娘2人から厳しく非難され、義両親は言葉を失ってタジタジに。妻と義妹も幼いころから、両親に成績や進路についてうるさく言われ続けてきたため、今回の言動をどうしても見過ごせなかったようです。
最後には、娘と姪っ子も自ら口を開きました。
「私たち、比べられるのはもう嫌なの」
2人は義両親に、はっきりと自分たちの気持ちを伝えたのです。その後、私たち夫婦と義妹家族は、そろって義両親ときっぱり距離を置くことにしました。「自慢の孫」2人を一度に失った義両親は、「孫たちに会いたい」「あんなことを言わなければよかった」と、親戚にこぼしているそうです。
子どもは、親や祖父母の見栄を満たすための道具ではありません。これからもありのままの娘を愛し、守っていこうと強く誓った出来事でした。
◇ ◇ ◇
子ども同士を比べる言葉は、たとえ励ますつもりであっても、子どもの自信を傷つけ、劣等感や過度な競争心を抱かせてしまうことがあります。周囲の大人から心ない言葉をかけられたときは、子どもに我慢をさせ続けるのではなく、その人との関係を見直したり、距離を置いたりすることも考えたいところ。
誰かと比べるのではなく、「あなたはあなたのままで大切な存在だ」と伝えながら、子どもが安心して自分らしく成長できる環境を守っていきたいですね。
【取材時期:2026年7月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。