会話が続かない毎日
小学生のころの娘は、学校であったことや友だちの話をよく聞かせてくれていました。しかし、中学生になると少しずつ口数が減り、家では自分の部屋にこもる時間が増えていきました。
「今日、学校はどうだった?」「何か困っていることはない?」と声をかけても、返ってくるのは「別に」「大丈夫」といった短い言葉ばかりでした。心配するあまり何度も話しかけると、「放っておいて」と不機嫌になることもありました。娘のためを思っているはずなのに、私が近づくほど距離が開いていくように感じたのです。
次第に私は、「育て方を間違えたのだろうか」「もう私には何も話したくないのかもしれない」と、親としての自信を失っていきました。
短いメッセージを送った夜
ある寒い夜のことです。娘は夕食を済ませると、いつものようにほとんど話さず、自分の部屋へ戻っていきました。
その日は特に冷え込んでおり、娘が薄い布団しかかけずに寝てしまわないか気になりました。しかし、部屋へ声をかけに行けば、また嫌がられるかもしれません。迷った末、私はスマートフォンから「今日は寒いから、ちゃんと布団をかけて寝てね」とだけメッセージを送りました。返事を求めるつもりはなく、読んでくれればそれでよいと思っていました。
ところが数分後、画面に通知が表示されました。娘から送られてきたのは、親指を立てた小さなスタンプひとつでした。
それだけで安心できた
言葉での返事ではありませんでした。それでも、娘が私のメッセージを見て、反応してくれたことがうれしくて、涙が出そうになりました。会話がなくても、私の存在を完全に拒んでいるわけではない。心配している気持ちも、少しは伝わっているのかもしれない。そう思うと、張り詰めていた心が少し軽くなりました。
それから私は、無理に会話を続けようとするのをやめました。「おかえり」「無理しないでね」など、返事を求めない短い言葉を伝えるようにしています。
娘の反応は相変わらず乏しいままです。それでも、時々スタンプが届いたり、食卓で短い返事をしてくれたりするだけで、「つながりは残っている」と思えるようになりました。
まとめ
反抗期になると、親子の距離が急に開いてしまったように感じることがあります。しかし、会話が減ったからといって、心まで完全に離れてしまったわけではないのかもしれません。たったひとつのスタンプでも、私にとっては娘との大切なやりとりでした。これからも返事を急かさず、小さな反応を大切にしながら、娘を見守っていきたいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:浜川千里/50代女性・主婦
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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