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自分は「介護が必要じゃない人」だと思っている母。あまりにも無自覚すぎて #母の認知症介護日記 345

「母の認知症介護日記」第345話。アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

先日、ワフウフさんと出かけていたとき、洋服を欲しがった母・あーちゃん。セールでお得になっていたこともあって、ワフウフさんが買ってあげると、あーちゃんは大喜びして「洋服を買うなんて、何十年ぶりかしら!」と言っていました。その言葉を聞いたワフウフさんは「欲しいものは、よく買ってあげているのに……」と、モヤモヤ……。それから3日後。今度は姉・なーにゃんと一緒に出かけて洋服を買ったあーちゃん。またもや「洋服を買うなんて、何十年ぶりかしら!」と大喜びしていたのですが、買ったばかりの洋服を見て「あら……? これ、何かしら?」と不思議そうな表情を浮かべ、買ったそばから、洋服を買ったことを忘れてしまいました。ほかにも、買うと決めた洋服を握りしめながら「私はもう洋服は買わないわ!」なんて言うこともあり、ちぐはぐな言動にワフウフさん姉妹は困惑するばかりです。

あーちゃんが暮らす施設では、決まった曜日に入浴日が設定されているのですが、通院日と重なっているため、病院の帰りに、なーにゃんの家でお風呂に入ってから施設へ帰るのがお決まりのパターンになっています。先日、いつものようにあーちゃんがなーにゃんの家でお風呂に入った後、用意していた下着が残されていました。ところが、あーちゃんは下着をはいていると言うため、残っていた下着を広げてみると……、おもらしによるシミが付いていました。結局、その下着はなーにゃんが洗っておくことになったのですが、施設に戻った後、受け取ったあーちゃんの3日分の洗濯物は、なんと、肌着1枚とハンカチ1枚だけ……。パンツが1枚もなかった理由は、おもらしをして隠したのか、着替えなかったのか、不明ですが、ワフウフさん姉妹は、あーちゃんが必要なときに下着を替えられているのか、心配になってしまったのでした。

 

ひとりでは着替えもままならないのに

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

あーちゃんが暮らす施設で懇談会が開催され、なーにゃんがあーちゃんと一緒に参加してくれました。配られた資料の中にあった「自立~要介護5までの入居者人数」の表を、あーちゃんはじっと見つめて……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

「ここは介護が必要な人ばかりなのね」とひと言。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

なーにゃんが、介護が必要じゃなくても、いろいろな理由で入居している人がいると説明します。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

すると「そうよね」と納得して……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

「私だってそうだし!」とサラリと言い放ちました。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

あーちゃんの言葉に、思わず心の中で「何言ってるの?」と突っ込まずにはいられなかった、なーにゃん。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

懇談会の前にも、前日からまったく着替えた様子がなかったあーちゃんを説得し、着替えさせたばかり。ひとりで着替えもままならない状態だというのに……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

一応、言葉を選びながら「あーちゃんだって私たちの助けが必要になってきている」と伝えます。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

しかし、その言葉にはピンとこない様子。あくまでも、自分は「介護が必要じゃない人」という認識のようです。

 

 

あーちゃんが暮らす施設で、懇談会がありました。内容は、入居者からこんな要望があったとか、ご家族からこんなクレームがあったとか、そうした内容の共有や施設の現状報告があり、なーにゃんがあーちゃんを連れて参加してくれました。懇談会ではいろいろな資料が配られ、その中に自立から要介護5までの入居者人数が表になっている資料があったのですが、あーちゃんはそれをじっと見つめて「ここは介護が必要な人ばかりなのね」とひと言。そこで、なーにゃんが「介護が必要じゃなくても、1人暮らしが不安だから入居している人もいる」と説明すると……。

 

あーちゃんは「そうよね、介護が必要じゃない人もいるわよね」と納得したように言ったあと、「私だってそうだし!」とサラッと言い放ったのでした。この発言に、なーにゃんは「何を言っているの?」と心の中で突っ込まずにはいられません。懇談会に参加する前だって、まったく着替えている様子がなく、なーにゃんが声かけをして着替えさせたばかり。ひとりでは着替えもちゃんとできなくなっている状態なのに、あーちゃん自身には介護されているという自覚はないようです。

 

なーにゃんは、言葉を選んで「あーちゃんだって、年とともにだんだんと私たちの助けが必要になってきているでしょ?」と言ったのですが、あーちゃんはピンときていない様子で「そうかしら……?」と言うだけ。認知症の人にも、病識がある人とない人がいますが、その違いがどこにあるのかはわかりません。病識があると「なんだか自分がおかしくなっていく」と不安になってしまって、本人がとてもつらいと思うのですが、病識がないと、家族が追い詰められてしまい、つらいものです。

 

--------------

 

病識が乏しい認知症の人の介護では、本人が支援の必要性を感じられず、介護やサービスを拒むこともあり、大変なことが多いもの。家族だけで抱え込むのではなく、ケアマネジャーや地域包括支援センターなどに相談し、専門職の技術や経験も頼りながら、家族が抱え込みすぎないことが大切です。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

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この記事の著者
著者プロファイル

マンガ家・イラストレーターワフウフ

昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。 2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

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