赤ちゃんの「誤嚥」、特に気をつけるべき食べ物とは?覚えておきたい救命救急法【3児ママ小児科医が解説】

こんにちは。3児のママ小児科医の保田典子です。赤ちゃんは生後3~4カ月ごろから、何でも口に入れることが大好き。赤ちゃんの口は「第二の手」とも言われていて、口で感じる感触でいろいろな物を体験していきます。赤ちゃんが口に入れてしまうことは制限する必要はないですが、危ない物は口に入れないほうがいいですよね。今回は、赤ちゃんの「誤嚥(ごえん)」対策についてお話しします。

この記事の監修者

医師保田典子 先生
小児科 | 高円寺こどもクリニック院長

2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。2021年、高円寺こどもクリニック開院。3児の母。

赤ちゃんの誤嚥、最も気をつけたい食べ物は…?

 

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「誤嚥(ごえん)」って何?

日本気管食道学会によると、「食物などが、なんらかの理由で、誤って喉頭と気管に入ってしまう状態を誤嚥(ごえん)と呼びます」とあります。

 

気管とは肺に空気を送りこむ“くだ”なので、空気以外のものが入りこんでしまうことを「誤嚥」と言います。ちなみに、「誤飲(ごいん)」は食物以外の物を誤って口から摂取することです。

 

赤ちゃんの気管は細いし、まだ筋力もないので、気管に物が入ってしまうと窒息の危険があります。誤嚥は命に関わったり、救急車を呼ぶ必要があることも多い事故の1つです。0歳から2歳の子どもに多いですが、小学生以上でも起こることがあります。赤ちゃんは食べ物が多く、年長児になると歯のつめ物やビー玉など食べ物以外が多くなります。

 

誤嚥チェックポイント

直径39mmまでのものは、赤ちゃんの口から入ってしまうと言われています。母子健康手帳に大きさがチェックできる穴がついていることが多いので、一度見てみましょう。意外に大きいのにびっくりされるかもしれません。何も知らない赤ちゃんは一生懸命口に入れようとすることがあり、意外に大きいものでも飲み込んでしまうことがあるのです。

 

特に気をつけたい物

食べ物で特に気をつけたいのは乾燥ピーナッツです。気管に入った瞬間は気道をふさぐことはなくても、気管の水分をすって膨らむことで、気管をふさいでしまうことがあります。

 

ピーナッツの丸い形と水を吸ってもろくなっている性状が気管から取り出しにくくなることが多く、医師泣かせの食べ物です。3歳までは乾燥ピーナッツは避けたほうがいいでしょう。医師によっては6歳までやめたほうがいいという先生もいます。

 

アレルギーの観点からいうと、ピーナッツを早めに食べたほうがアレルギーが減るという研究結果もあります。わが子はピーナッツ好きだったので、欲しがるときは砕いて食べさせていました。

 

覚えておきたい救命救急法

もし、完全に気管を異物がふさいでしまって窒息してしまった場合、救急車を待っていては手遅れになります。普段から基本的な救命救急法は身につけておいたほうがいいでしょう。誤嚥に気がついて、呼吸ができていないと感じたら、以下のように対応します。

 

①119番に電話

 

②0歳なら背部叩打法(はいぶこうだほう)、1歳以降ならハイムリック法(腹部突き上げ法)や背部叩打法変法をしましょう。

 

背部叩打法(はいぶこうだほう)

出典:「子ども安全メール from 消費者庁」

 

乳児では、口の中に指を入れずに、片腕にうつ伏せに乗せ顔を支えて、頭を低くして、背中の真ん中を平手で何度も連続してたたきます。なお、腹部臓器を傷付けないよう力を加減します。(出典:消費者庁)

 

背部叩打法変法

出典:「子ども安全メール from 消費者庁」

 

乳児より大きい子では、立て膝で太ももがうつ伏せにした子のみぞおちを圧迫するようにして、頭を低くして、背中の真ん中を平手で何度も連続してたたきます。なお、腹部臓器を傷付けないよう力を加減します。(出典:消費者庁)

 

ハイムリック法(腹部突き上げ法)

出典:「子ども安全メール from 消費者庁」

 

満5歳以上では、後ろから両腕を回し、みぞおちの下で片方の手を握り拳にして、腹部を上方へ圧迫します。ただし、乳児又は妊婦には、この方法はおこないません。横向きに寝かせて、又は、座って前かがみにして背部こう打法を試みます。(出典:消費者庁)

 

 

赤ちゃんの誤嚥について知っておくことで、事前に事故予防対策をおこなうことができます。誤嚥の起こりやすい食べ物やおもちゃなどに、普段から気を付けて赤ちゃんもママも笑顔で過ごせるといいですね。

 

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