術後に許可が下りて、院内のコンビニに行った和田さん。レジのスタッフの視線を感じて胸元を見ると、ドレーンバッグが見える状態になっていることに気付きます。それからは、買い物に行くときは服の中に隠すようにしました。
数日間の入院生活は至って順調で、「手術を受けた」という実感は少しずつ薄れていきました。しかし、傷口を覆っていたテープが貼り替えられると……。
生々しい傷痕を目にして思ったこと

傷口を覆っていたテープが透明のものに貼り替えられ、鏡を見てギョッとしました。思っていたより大きな傷痕。しかも黒い糸で縫われ、腫れもあったので、より目立って見えました。
実は手術を受けるにあたり、傷痕についてはあまり気にしていませんでした。私の母が同じように甲状腺を受けたとき、手術の痕を隠したいからとストールを巻いていたのですが、そのときも内心「そんなに気にしなくてもいいのに」と思っていました。
でも、実際に自分の喉元にある大きな傷を見たら急に人目が気になってしまい、夫にストールを持ってくるようにお願いしました。
ちなみに、退院後に抜糸してしばらくすると、傷痕はだんだん目立たなくなりました。でもそれまでの数カ月は、出かけるときはだいたいスカーフやストールを巻いていました。
多分周りの人はそこまで見ていないと思います。でも、少しでも誰かの視線を感じると、「傷を見られたのかな」と思ってしまいます……。自分が同じ立場になってみて、手術後の母の気持ちがやっとわかりました。
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「そこまで気にしなくてもいいのに」と思っていたことでも、実際に自分の身に起こると受け止め方が変わることがありますよね。和田さんは術後の傷痕を見て、母がストールを巻いていた気持ちに初めて近づけたのかもしれません。
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※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:鷲尾有司先生(わしお耳鼻咽喉科 院長)
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和田フミ江