毎日のように子どもにイライラしてしまい、カッとなった自分に嫌気がさし後悔してしまっているママは多いものです。イライラしてしまうことは誰にでもあり、怒りの感情そのものは悪いものではありません。
怒りの感情を、怒鳴ったり、叩いたりといった行動に変換してしまうことが問題なわけですが、怒鳴ったり、叩いたりといったことをしないために怒りの感情を抑えることは可能なのでしょうか。
アンガーマネージメントの“6秒”が待てない!
アンガーマネジメントでは、人の怒りのピークは6秒間とされ、その6秒間を我慢できれば、衝動的な行動を抑えることができるとされています。たとえば、子どもに対してイラッとしてしまっても、理論上は6秒間さえ持ちこたえられれば、理性をもった対応ができると考えられています。
でも、カッとなる=怒鳴るとなってしまい、その6秒が待てないというママも多いのではないでしょうか。
ではそういった場合、どうすればいいのでしょうか。
自分が許せないことを考えてみる
怒りの感情が起こるには、苛立ちや不安、寂しさ、恐怖といった感情がまず存在すると言われています。そして、苛立ちや不安、寂しさ、恐怖といった感情が起こる原因には、自分なりの「〜ねばならない」「〜べき」「〜のほうがよい」というルールが存在していることがほとんどです。
たとえば、「ごはんは行儀よくきちんと座って食べるべき」というルールが自分の中に強く存在していると、子どもが行儀悪く食べているとイラッとして怒ってしまうというようなことになります。
このように深く自分自身に身についているルールは、大人としてはもちろんのこと、子どもにも教えるべきであることが多く、完全否定できるものではないことがさらに子どもに怒りをぶつけることを容易にしてしまいます。
しかし、怒ってしまってママたちが後悔してしまうことが多いことからもわかるように、まだ子どもにはそのルールを守らせるには早い場合や、冷静に注意すればよいことがほとんどなのです。
大切なのは日々の練習
瞬時に湧き上がってしまう怒りを抑えるには、日々の思い込みと練習が必要です。思い込みというと語弊があるかもしれませんが、「まだこの子にはごはんを行儀よく食べるのは難しいのだから、ふざけていなければよしとする」というように、子ども用のルールを自分につくり、それを自分自身に覚えこませましょう。
また、食事が始まったら、冷静なうちに子ども用のルールを思い出し、自分を律します。ここでやっぱりカッとしてしまっても自分を責めないように。練習を繰り返してなんとか自分の怒りを抑える練習をしている自分を褒めてあげてください。しかしながら、子どもには「怒られた」という印象しかありませんから、「カッとしてごめんね」と言ってから、なぜママが怒ってしまったのか、やさしく説明してあげるとベターです。
日々の思い込みと練習が必要なので、すぐに怒りを抑えられるようになるわけではありません。けれど、頑張りは必ず実を結ぶでしょう。そしてなによりも、子どもにはきちんとママが頑張っていることが伝わるはずです。
イラスト/マメ美