家に突然、警察が!?
その間、下の子はおむつ替えや授乳などで泣くことが多く、私はその都度対応しながら過ごしていました。一方で夫は上の子と一緒に肉を焼きながら、楽しそうに会話をしていました。
するとしばらくして、インターホンが鳴り響きました。モニターを確認すると、そこにはなんと、警察官の姿が! 驚いて話を聞くと、「子どもの泣き声が止まらない」という通報を受けて来たとのことでした。玄関前に子どもを連れて行き、焼肉を食べていただけで、窓を少し開けていたから泣き声が普段より気になった人がいるのかもしれないと、状況を話しました。すると警察官は納得し、帰っていきました。しかし、それ以来、窓を開けることや子どもの泣き声にとても神経質になってしまいました。
その後、特に問題はなかったのですが、半年ほど経ったころ、今度は児童相談所の職員が突然訪問してきました。「子どもの泣き声がずっと聞こえる」と再び通報があったとのことです。このときもいつも通りに過ごしていただけなので、事情を説明。職員の方にも理解していただけましたが、何度も通報される現状に、私は次第に人間不信のような状態になっていきました。
しかし数日後、また玄関のインターフォンが鳴り、モニターを確認すると今度は警察官や児童相談所の人ではなく、近隣の方が立っていました。緊張しながらドアを開けると、「先日、泣き声が続いていたので通報してしまったのですが……」と話し始めました。
私は、今まで通報していたのはこの人だと察し、「実は下の子がまだ小さくて、授乳やおむつ替えのたびに泣いてしまっていて。騒音でご迷惑をおかけしていたら、申し訳ございません」と事情を説明し、謝罪しました。すると近隣の方は「いえ! 騒音などが迷惑だったわけではなくて、泣き声がずっと止まらないので、もしかして何かあったのかなって心配になってしまって……。虐待などじゃないとわかって、本当によかったです。こちらこそ、確認もせずに早とちりで通報してしまってごめんなさい」と謝罪してくれたのです。
純粋に心配してくれていたのだとわかり、私の胸のつかえがすっと取れた気がしました。もちろん、通報がきっかけで子どもの安全が守られることもあると思います。ただ、些細なことで通報されることが続くと、正直疲れてしまうのも本音でした。
今回、近隣の方と直接話してみてわかったのは、日ごろからコミュニケーションをとっておけば、誤解からの通報は防げたかもしれないということです。「下の子がまだ小さくて」とひと言伝えておくだけで、お互いの不安はずいぶん軽減できたのかもしれません。これからは近隣の方との交流を大切にしながら、引き続き騒音にも気をつけていこうと思った出来事でした。
◇ ◇ ◇
子どもの泣き声が続いているとき、「もしかして虐待では」と心配して通報することは、決して悪いことではありません。そして、虐待を発見した、あるいは疑わしい場合には、市民に通報の義務があることが児童虐待防止法で定められています。
通報は子どもを守るための大切な仕組みであり、今回のように虐待ではないとわかれば、それ以上のことにはなりません。通報されたことで傷ついたり不安になったりすることもあると思いますが、虐待の事実がないのであれば、必要以上に心配しなくて大丈夫です。
一方で、今回ママさんが気づいたように、日ごろから近隣の方とひと言でも言葉を交わしておくことが、こうした誤解を防ぐうえでとても効果的かもしれません。「下の子がまだ小さくて泣くことが多くて」とあらかじめ伝えておくだけで、お互いの不安を軽減できそうです。引っ越したときや赤ちゃんが生まれたときには、近隣の方への簡単なごあいさつを心がけてみるとよいかもしれませんね。
著者:佐伯 こはる/30代女性・主婦。二児の母。趣味は創作料理とスポーツ観戦。
作画:たかだきなこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)
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