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母「足が冷えるのよね…」せっかく暖かいズボンを買ったのに、出番がない #母の認知症介護日記 354

「母の認知症介護日記」第354話。アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

姉・なーにゃんが母・あーちゃんを家に招いていた日のこと。ワフウフさんは翌日に仕事があるため、自宅でゆっくり過ごしていました。すると、あーちゃんから「ワフウフちゃん? 何時ごろに来てくれるの?」と電話がかかってきたので、今日は行かないと伝えると「ええっ!? 誰も来ないの? 私だけ?」と、あーちゃんはとても驚いた様子。そこでワフウフさんが、2日前に皆で集まったばかりだと言ったところ「……そう?」と、あーちゃんはどこかピンとこないような返事をしていました。その時点で、2日前に皆で集まったことを忘れているのではないかと感じていましたが、2日後、先日の集まりで会っていたワフウフさんの夫に再び会ったとき、あーちゃんが深々とお辞儀をしながら新年のあいさつをしている姿を見て、ワフウフさんは皆で集まったことを忘れていると確信しました。せっかく皆で楽しい時間を過ごしたのに、記憶に残っていないことが悲しいと感じたワフウフさんでしたが、その瞬間を楽しんでいたことが大事なのだと前向きに考えることにしました。

寒いと訴えるあーちゃんのため、カイロを持って行ったワフウフさん姉妹ですが、あーちゃんは「使い捨て」という意味が理解できない上に、冷たいカイロを握りしめて「あったかい」と言っており、実際の温度と本人の受け止めにずれがあるようです。この調子だと、カイロを適切に使うのは難しそうです。そんなあーちゃんですが、洋服の趣味にも変化が見られます。数カ月前まではアニマル柄が大好きだったのに、最近はベージュ系の淡い色を好むようになっています。ベージュはとてもすてきな色ですが、最近は食べこぼしが増え、洋服にシミをつけることも多くなっています。服についたシミを見ながら、アニマル柄が好きなままだったら、シミも目立たないだろうに……と、ワフウフさん姉妹はあーちゃんの好みの変化を少しだけ残念に思っていました。

 

記憶が上書きされている…?

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

先日、裏起毛の暖かいパンツを3本買いました。1本は裾上げをしているので、残りの2本を着回す予定だったのですが、1本目を初めてはいた日、あーちゃんが食べこぼしのシミをつけてしまいました。何度かシミ抜きが必要になったため、しばらく姉・なーにゃんの家で預かることに。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

その間、もう1本をはこうと思ったのですが、たしかにハンガーにかけていはずのパンツがありません……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

結局、しばらくたってから毛布に包んで隠された状態で見つかったのですが……。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

せっかく3本も新しいパンツを買ったのに、結局いつもの薄い生地のパンツをはいて「足が冷える」と言っていたあーちゃん。そりゃあ冷えるでしょうね……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

先日、あーちゃんを連れ出したとき、お茶をしようとしたのですが、めぼしいお店はどこも長蛇の列。たまたま席が空いていたのは、よりによってあーちゃんの大好きなパン屋さんのイートインスペースでした。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

仕方なくお店に入り、あーちゃんは大はしゃぎでモンブランパンを食べていました。実はここ、あーちゃんがダンスのレッスンに通っていたときに通りかかっていたお店で、あーちゃんはそれを覚えているようでした。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

昔は自制できていたのに……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

お店のことを覚えているということは、もしかしてお店から出たら「自宅」に帰ろうとするのでは……? 私は以前の出来事を思い出して、不安になっていました。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

以前、自宅からひと駅離れた区役所に行ったとき、当たり前のように自宅へ帰ろうとしたあーちゃん。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

慌てて呼び戻した経験があったので、またそうなるのでは……? と思っていたのですが……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

心配をよそに、あーちゃんはおとなしく私についてきてくれて、スムーズに施設へと帰宅。もしかして「帰る=施設」と、あーちゃんの中でアップデートしているのでしょうか……?

 

 

施設で暮らすようになり、あーちゃんは体重が5kg増えました。自宅から持ってきた服がどれもきつくなっていたため、先日裏起毛の暖かいパンツを3本購入しました。1本は裾上げ中のため、しばらくは2本で着回す予定だったのですが、そのうちの1本を初めてはいた日に、あーちゃんは早速食べこぼしのシミをつけてしまったのです。ちょっと目立つシミだったので何度もシミ抜きをすることになり、しばらくなーにゃんの家で預かることに。その間、もう1本のパンツを履かせようと思っていたら……たしかにハンガーにかけたはずのパンツが見当たりません。

 

結局、ずいぶんたってからそのパンツを見つけたのですが、なぜかクローゼットの中にある毛布に包んで隠してありました。なぜそんなところに隠していたのかはわかりません……。そんなわけで、せっかく3本も暖かいパンツを買い足したというのに、結局のところ今まではいていたきつくなった生地の薄いパンツを履いていたあーちゃん。「足が冷えるのよね……」と言っていたけれど、しょうがないです。

 

先日あーちゃんを連れ出したときのこと。昔、あーちゃんがダンスのレッスンに通っていたころによく通りかかっていたパン屋さんのイートインスペースでお茶をすることになりました。「私、いつもここに入ってみたかったのよ!」と、何度も言っていて、「ダンスの帰り、自宅に向かう電車に乗る際に通り過ぎていたパン屋」ということを覚えている様子。もしかして、お店を出たら自宅に向かう電車に乗ってしまう……? と心配したのですが、おとなしく私についてきて施設へ戻るバス停へ向かってくれたので、ホッとしました。「帰る=自宅」ではなく「帰る=施設」と、あーちゃんの中でアップデートされているのでしょうか。そうだったらいいなあ……。

 

--------------

 

あーちゃんの中で、施設が「自分の帰る場所」だという感覚が芽生えているのなら、大きな変化ですね。最近は、いろいろな変化に戸惑ったり悲しくなったりすることも多いと思いますが、あーちゃんが今の生活に慣れていくのを、焦らず見守ってあげたいですね。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

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この記事の著者
著者プロファイル

マンガ家・イラストレーターワフウフ

昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。 2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

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