彼の暴言にドン引き
「私たちも30代になったし、そろそろ結婚についてちゃんと話し合わない?」
私がそう切り出すと、彼は鼻で笑いました。そして、「俺がお前と結婚? 冗談じゃない」と言ったのです。
さらに彼は、結婚願望がないわけではなく、結婚するなら20代前半の若い女性がいいのだと主張。「30過ぎたババアと結婚は無理。俺も本気で婚活したいから別れよう」とまで言われました。
10年も付き合ってきた相手から、まさかそんなことを言われるとは思っておらず……。悲しいというより、彼の身勝手さにあきれてしまいました。
「わかった。じゃあ、別れよう」
これ以上一緒にいる理由はないと思い、私はその場で彼との関係を終わらせました。
仕事にまい進した私
20代のほとんどを元カレとの交際に費やしてしまった……と思う反面、本性を知らないまま結婚しなくてよかったとも思えました。元カレのことは忘れて、ここからは自分らしく生きようと決めたのです。
それからは仕事に打ち込み、積極的に企画を提案するなど、目の前の仕事にまい進。その働きぶりを評価してもらい、チームリーダーを経て、数年後には課長を任されるようになりました。
私生活にも変化がありました。仕事を通じて知り合った男性と交際を始め、やがて婚約。結婚後に一緒に暮らす新居を探し始めたころのことです。
ある休日、婚約者と物件の内見へ行く約束をしていました。彼が迎えに来るのを待ちながら、長年暮らした部屋を見渡し、「この家とも、もうすぐお別れか」と少し感慨深い気持ちになっていると、インターホンが鳴りました。
婚約者が来たと思って玄関を開けると、そこに立っていたのは……。
来客はまさかの人物!
「え……何であなたが?」
現れたのは、数年前に別れた元カレでした。
この部屋には元カレと付き合っていたころから住んでいて、交際中、彼は何度も遊びに来ていました。しかし、別れてからは一度も連絡をとっておらず、まさか今になって訪ねてくるとは思いませんでした。
久しぶりに見る元カレは、以前とは別人のようにやつれ、疲れ切った様子。突然、「助けてくれ! 俺、だまされたんだ」と訴えてきました。
話を聞くと、婚活で出会った若い女性と婚約し、高価なプレゼントを贈ったり、旅行代を負担したりして、かなりのお金を使ったそう。見栄を張って借金までしていたものの、お金がなくなると相手から別れを告げられたというのです。
元カレは「結婚詐欺にあったようなものだ」と嘆いたあと、さらに信じられないことを言い出しました。
「俺とよりを戻してくれよ。10年も付き合った仲だろ? お前、俺と結婚したかったんだろ? 今なら結婚してやるから」
数年前に私を「ババア」と言って別れを切り出した本人とは思えない言葉に、私はあきれ返りました。
真の待ち人登場!
すると、ちょうどそこへ婚約者がやって来ました。
元カレが「誰だよ、この男?」と怪訝そうな顔をしたため、私は婚約者だと説明。今日はこれから、結婚後に2人で暮らす家を見に行くのだと伝えました。
すると元カレは、「婚約者!? お前、俺と結婚したがってただろ?」と明らかに動揺した様子。
「それ、何年前の話をしてるの? 私はもうあなたとよりを戻すつもりなんてないから」
そうはっきり断っても、元カレは「10年も付き合ったんだから、今からでもやり直せる」と食い下がってきました。
困っている私を見た婚約者は、元カレに「彼女は復縁するつもりはないと言っています。これ以上困らせるのはやめてください」と冷静に伝えてくれました。
婚約者にもきっぱり言われ、ようやく諦めたのか、元カレはしぶしぶ帰っていきました。
その後、私は婚約者と結婚し、新居で新しい生活を始めました。
10年付き合った相手との別れは、当時の私にとって大きな出来事でした。しかし今振り返ると、結婚する前に元カレの本音を知ることができてよかったと思っています。
長く付き合った相手だからと関係に執着せず、あのとき別れる決断をしたからこそ、新しい人生へ踏み出すことができたのだと感じています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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