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産後はやっぱりゆるんでる?!骨盤の周りの筋肉を鍛える「骨盤底筋体操」

助産師・ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、骨盤の周りの筋肉を鍛える「骨盤底筋体操」についてお話しています。産後にゆるんでしまった筋肉を元に戻す方法をわかりやすく解説!

この記事の監修者
監修者プロファイル

助産師榎本美紀
国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー

2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。
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骨盤底筋のイメージ

 

出産後は、尿漏れなどの症状に悩む方も多く、なかなか周りに相談できないことがあります。今回は、尿漏れなどの様々なトラブルを改善できるように、おうちで簡単にできる骨盤底筋の体操についてご紹介します。

 

骨盤底筋ってなに?

骨盤底筋(骨盤底筋群)とは、骨盤の底で膀胱や子宮などを支えている筋肉群のことです。骨盤底筋はハンモックのように膀胱や子宮などの臓器を支えて、腟や肛門を締めるときにも機能します。
 

妊娠期は、子宮の重さで負担がかかります。また、出産で赤ちゃんを産み出すときに伸び広げられることによって緩みが生じます。これらにより骨盤底筋群の機能が低下し、様々なトラブルが起こることがあります。

 

産後の骨盤底筋群の機能低下による影響は?

骨盤底筋群の機能低下により、以下の症状が出ることがあります。

 

これらは、産後の経過と共に自然に回復してくることもありますが、元々支える筋力が弱い方ですと、長期的に影響してしまうこともあります。経腟分娩をされている方、経産婦さんに多いのですが、帝王切開での出産している方でも妊娠期の子宮の重みで機能が低下していることがあります。

 

・尿漏れ(くしゃみや咳、笑ったり、ものを持ち上げたりなど腹圧をかけたときに尿が漏れてきてしまう)
・頻尿(おしっこが我慢できない)
・おならが我慢できない(ガスがたまると不意に出てくる)
・便秘(腸が下垂して動きが悪くなり、便が溜まってしまう)
・産後の性生活への影響(腟の緩みなどが気になる)

 

骨盤底筋体操をやってみよう

骨盤底筋群の体操は、ケーゲル体操(キーゲル体操)といわれています。

骨盤底筋体操(ケーゲル体操・キーゲル体操)のイメージ

①まず、骨盤底筋の場所をイメージしましょう。排尿を途中で止めるように腟と尿道のあたりを収縮させます。そこが骨盤底筋群です。おしりの穴を締めるように、腟・尿道口・肛門を体の中に引き込むようにと表現することもあります。


あくまでイメージで、実際に排尿を途中で止めるのは避けましょう。尿路感染症などのリスクが高まってしまうことがあります。慣れるまでは、仰向けで寝て軽く膝を立ててやるとわかりやすいです。
 

②その状態を5~10秒間キープしたら、力を抜いて5~10秒間リラックスします。力を抜くときは息を吐くと良いかもしれません。
 

③ ①と②を10回繰り返すのを1セットとして、1日に3セット以上おこないます。 

生活の中に習慣づけるようにしてみましょう。
 

例)
・朝目が覚めてから起き上がる前に
・授乳中に
・歯磨き中に
・テレビを観ているときに

 

骨盤底筋体操を始める時期は?注意点は?

始める時期は、ダメージが大きい出産直後は避け、会陰の傷などがある場合は痛みが治ってからが良いでしょう。産後1カ月過ぎてぐらいで健診で医師から問題がないといわれてからにしましょう。1日に短時間で集中しておこなうよりも、生活の合間に小刻みにやっていくことのほうが効果的です。

 

体操の効果は、早くて2週間、個人差や機能低下の程度にもより3カ月〜半年程度かかることもあります。毎日継続することが大切で、症状が改善されてきてもキープできるように続けてみましょう。尿漏れに関しては、骨盤底筋体操で改善がみられないようであれば、婦人科や泌尿器科など受診して相談するようにしましょう。

 

 

育児で忙しいママは、なかなか自分の体のケアに時間をとれないことがあります。授乳中や抱っこ中などにも気軽にできるケーゲル体操(キーゲル体操)で、産後の様々なトラブルを改善できると良いですね。
 

<引用・参考>

・『病気がみえる vol.9 婦人科・乳腺外科 第4版』(メディックメディア)

 

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