銀行から突然の電話が
ある日の仕事中、僕のスマートフォンに「定期預金の解約について確認したいことがございます」と、銀行から電話がかかってきました。一瞬、何のことかわかりませんでした。定期預金を解約する予定などなかったからです。
さらに銀行員から告げられた言葉に、耳を疑いました。「現在、『息子から手続きしてほしいとお願いされた』とのことで、代理人としてご両親が定期預金の解約手続きにご来店されています。ご本人さまから依頼されたお手続きで間違いないでしょうか」と言われたのです!
慌てて「え? 僕はそんなお願いしてませんけど……」と答えると、解約手続きはいったん止められ、銀行側が事情を確認してくれることに。
しかし、なぜ両親が僕の預金を解約しようとしていたのでしょうか。
両親が狙った1200万円
帰宅後、妻に事情を話すと、「勝手にそんなことするなんておかしいよ」と驚いていました。僕も納得できず、その日のうちに両親へ連絡することに。
「今日、銀行から電話があったんだけど。僕の定期預金を解約しようとした?」と尋ねると、両親は「ちょっと借りようと思っただけよ」とあっさり認めたのです。
「別に全部使うつもりじゃない。あとで返せばいいだろ」とあまりにも軽い言い方をされ、僕は思わず言葉を失いました。
事情を聞くと、父は退職後に始めた投資で大きな損失を出してしまい、老後の資金に不安を感じていたそうです。実家暮らしをしていたころから僕がコツコツ貯金していることを知っていた両親は、そのお金を一時的に使おうと考えたようです。
反省どころか開き直り!?
「だからって、どうして僕のお金を勝手に使おうとするんだよ!」と問い詰めると、母は悪びれる様子もなく「家族なんだから、困っているときくらい助けてくれてもいいでしょう?」と言いました。
さらに父まで、「今まで育ててきたんだ。これくらい頼っても罰は当たらないだろ」と言い出したのです。僕は怒りよりも悲しくなりました。
1200万円は、一度に手に入れたお金ではありません。欲しいものを我慢したこともありましたし、毎月少しずつ積み立て、約10年かけてようやく貯めたものです。妻も「相談するならまだしも、勝手に解約しようとするのはさすがにおかしいですよ」とはっきり伝えてくれました。
しかし両親は、「結局使ってないんだからいいじゃない」と開き直るばかりでした。
弁護士を交えて決着へ
このまま家族だけで話していても平行線だと感じた僕は、妻とも相談したうえで弁護士に話を聞くことに。
後日、弁護士を交えて両親と話し合い、僕の預金には今後一切手を付けないことを書面で残しました。両親もようやく事の重大さを理解したのか、しぶしぶながら僕に謝罪しました。
とはいえ、僕の中で失われた信用がすぐに戻るわけではありません。「困っているならまず相談してほしかった。黙って僕のお金を使おうとしたことはすぐには許せない」と伝え、しばらく両親とは距離を置くことに。
もし銀行から確認の電話がなければ、大切に貯めてきたお金が使われていたかもしれないと思うと、今でもゾッとします。家族だからこそ、きちんと話し合うことが大切なのだと痛感した出来事でした。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています。
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