高熱で寝込む私に、夫と息子が放った信じられない言葉
そんなある日、両親から温泉旅行に誘われました。久しぶりにゆっくりできると思い、夫と息子に相談したところ、2人が真っ先に心配したのは留守中の食事や洗濯でした。
息子からは、「制服のシャツ、洗濯してからにしてよね」と言われる始末。たった数日、家を空けるだけなのに……。私はあきれてしまいました。
ところがその数日後。私は39度近い高熱を出し、寝込んでしまったのです。
夫に病院へ連れて行ってほしいと頼みましたが、「忙しいから無理」と冷たく断られました。さらに、夕食を作れないと伝えると、夫は不機嫌になり、自分の食事はどうするのかと尋ねてきたのです。
息子まで夕食がないことに不満そうな様子。これまで2人が体調を崩したときには、私が病院へ連れて行き、食事の用意もしてきました。それなのに、私が倒れても心配するどころか、自分たちの食事のことばかり。その姿を見て、何かがぷつんと切れました。
「もう自由に生きたい」私の決意に夫が激怒!
「私、もうこんな生活は嫌。これからは自分の時間も大切にして、自由に生きたい」
思い切ってそう告げると、夫は驚いた顔で私を見ました。
「は? 俺の飯は? 掃除は? 誰がやるんだよ!」
さらに、家事をしないなら家にいる意味がないとまで言い放ったのです。息子も、今さら母親としての役割を放棄するのかと、不満そうでした。
私は、夫も息子も自分のことは自分でできるはずだと伝え、体調が回復するまで実家で休ませてもらうことにしました。
両親に事情を話すと、すぐに迎えに来てくれました。病院を受診したあと、実家でゆっくり休むことができた私は、久しぶりに家事に追われない時間を過ごしたのです。
その間も夫と息子からは、洗濯物がたまっている、食事はどうすればいいのかという連絡が何度も届きました。私は、2人で相談してやってほしいとだけ返しました。
実家に押しかけてきた夫と息子に、母が一喝!
数日後、熱が下がって元気を取り戻したころ、夫と息子が実家にやってきました。
息子は制服のシャツが足りなくなり、部屋も散らかっていると訴えます。夫も、毎日惣菜ばかりでは困るから、そろそろ帰ってきてほしいと言い出しました。
すると、それまで黙っていた母が口を開きました。
「いい加減にしなさい! 父親なんだから、息子と協力して家のことくらいできるでしょう!」
父も、娘だって仕事をしているのに家事をすべて任せきりにしていたのかと、厳しい表情で問いかけました。2人は何も言い返せませんでした。
私も、この機会に自分の気持ちをはっきり伝えることにしました。
「私は家政婦じゃないの。これからも家事を全部押し付けるつもりなら、もう一緒には暮らせない」
そして、今後は家事を分担すること、私も自由に外出や旅行ができるようにすることを伝えました。
夫はしばらく黙っていましたが、これまで私に甘えすぎていたと謝罪。息子も、母親が家事をしてくれるのが当たり前だと思っていたと反省した様子でした。
私は言葉だけではなく、行動で示してほしいと伝え、もうしばらく実家で過ごすことにしました。
3カ月後、夫と息子に驚きの変化が!
その後、夫は息子と協力して家事をするようになりました。最初は洗濯機の使い方や料理の手順すらわからなかったようですが、インターネットで調べたり、私の母に教わったりしながら、少しずつ覚えていったそうです。
週末には夫が料理を作り置きし、息子も自分の洗濯物を洗ったり、部屋を掃除したりするようになりました。
そして約3カ月後、私はようやく自宅に戻る決断をしました。
帰宅すると、以前とは違って部屋はきれいに片付いていました。冷蔵庫には夫が作ったおかずが保存され、息子も自分の身の回りのことをするようになっていたのです。
夫からは、夕食は自分が作るから休んでいてほしいと言われ、私は驚いてしまいました。
もちろん、これまでの言動がすべて帳消しになるわけではありません。それでも、2人が本気で変わろうとしていることは伝わってきました。今では家事を分担し、私も趣味の教室に通えるようになりました。
先日は、楽しみにしていた両親との温泉旅行にも出かけました。夫と息子は、家のことは心配せず楽しんできてほしいと送り出してくれたのです。
家族のために尽くすことだけが、私の役割ではありません。これからは自分の人生も楽しみながら、家族と支え合って暮らしていきたいと思っています。
◇ ◇ ◇
家族のために家事を頑張っていても、それが当たり前になってしまうと、感謝の気持ちが薄れてしまうこともあるでしょう。今回、夫と息子が変わるきっかけになったのは、妻が自分の気持ちをはっきり伝え、家事を引き受け続けることをやめたことでした。
家事は誰かひとりが背負うものではなく、家族で協力して担うもの。高校生の子どもにも、年齢に応じてできることはたくさんあります。お互いの負担を思いやり、感謝を言葉と行動で伝えることが、心地よい家庭を築くために大切なのかもしれませんね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。