アレルギー体質の人がいない家系
私たち夫婦や双方の両親も食べ物のアレルギーがまったくありませんでした。3歳になる長男もアレルギー症状が出ることなく、順調に離乳食が終了。ですから、それまで「アレルギー」というものがとても遠い存在だったのです。
離乳食に関する本などには、「初めて与える食材は、もし異常が出た場合に小児科を受診できるよう、なるべく午前中に与える」と書かれていますが、そのことについてもあまり気にすることがありませんでした。
生後10カ月、初めての卵料理
次男が生後10カ月のころのある土曜日、まだ卵をあげていなかったことに気づきました。朝ごはんにスクランブルエッグを作ると、次男はパクパクと食べました。
「アレルギーが心配な食材は小さじ1杯から」「特に卵はしっかり火を通した黄身のみを耳かき1さじから」と離乳食の本で読んだこともありましたが、あまり気にせず卵半個ぐらい食べさせてしまったのです。
食後、体に異変が! 急いで小児科へ
朝食が終わり1時間ぐらい経ったころ、次男に蕁麻疹(じんましん)のようなものが……! 顔も体も赤いポツポツだらけで次男が不機嫌に。急いで自転車で5分のかかりつけの小児科へ駆け込みました。
先生に、今朝初めて卵を食べさせたことを説明すると、「検査してみないとわからないけど、おそらく卵アレルギーだね。それにしても、半分って結構あげたね」と言われました。薬をその場で飲ませてもらい、1時間小児科の待機室で様子を見ることになったのです。そのとき私は次男に申し訳ないことをしたと反省しました。
待機室で吐き戻しの大惨事
待機室にて「ギャーギャー!」と泣き始めた次男。「体がかゆいのかな?」と思ったその瞬間、かなりの量を吐き戻しました。するとスッキリしたようで、顔の曇りも消えました。
卵を与えたのが小児科が空いている時間で本当によかったと心底思いました。しかしホッとしたのもつかの間、子どもと自分の服も嘔吐物まみれに……。夫がたまたま仕事が休みで家にいたため、着替えを持ってきてくれて事なきを得ました。
後日アレルギー検査をした結果、やはり次男は卵アレルギーでした。たとえ周囲にアレルギーの人がいなくても、体が未発達な赤ちゃんの食べ物には細心の注意を払わなければいけないと改めて思いました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/imasaku
監修/助産師 松田玲子
著者:吉田麻里
関西在住。1歳と3歳の兄弟を育児中。夫は激務で、実家は遠方、いわゆるワンオペ育児を遂行中。趣味は、お金をかけずに楽しむ方法を模索すること、街歩き、日本酒のきき酒。