口唇口蓋裂の長女くぴこを育てています。
くぴこが生後11カ月のとき、3回目の術前検査を乗り越え、ついに入院!
手術当日を迎えました。
くぴこを手術室に見送り、夫が待つ家族控え室へ。
生まれてからこの手術の日まで、世間の目を気にしながらの窮屈な生活、検査や処置で受けてきた恐怖、痛み……
それを近くで見ていても、わが子が泣いて怖がるのを近くで見守ることしかできず、 代わってやることもできない。
ここにきてようやく手術となったけど、手術室へと向かっていったくぴこの不安な顔があまりに切なくて、
「口唇口蓋裂じゃなかったらこんな思いせずにすんだのに」
「口唇口蓋裂で産んで本当にごめんね」
と、ただただ申し訳ない気持ちで涙が止まりませんでした。
ボロボロと泣く私に、夫は冷静にこう言いました。
取り乱す私に、ごくシンプルに。
「今やるべきことをやる」
それが大事だと。
悲嘆にくれても、なにひとつ前に進まない。
できないことを嘆くより、今できることを全力でやる。
感情に流されて、私まで不安になってしまいましたが、夫の冷静な言葉のおかげで気を取り直すことができました。
「手術に臨んでいる娘が戻ってきたときに、しっかり支えてあげられるように備えよう!」そう気持ちを切り替えて、気合を入れ直しました。
2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。