かわいいわが子が声を発するようになると、それだけで感極まってしまうパパやママも多いのではないでしょうか。「もっとしゃべってほしい」「いつからしゃべるようになるのだろう」と気になってしまうのも無理はありません。また、同じ月齢の赤ちゃんがじょうずにしゃべっていると、焦る気持ちにもなるかもしれません。そこで今回は、赤ちゃんがいつごろからしゃべれるのかについてお話ししていきます。
赤ちゃんがおしゃべりじょうずになっていく過程
赤ちゃんは、生後2カ月ごろになると「クーイング」と呼ばれる声を出し始めます。「アー、ウー」といったような特に意味のない言葉を、機嫌の良いときなどに発するようになります。自分でしゃべる練習を始めているので、声を返してあげましょう。
生後6カ月過ぎになると、喃語や奇声が増えてきます。最初は簡単な母音から始まり、次第に「マムマム」など子音も含まれるようになります。生後8カ月ごろには喃語の種類が増え、少しずつ意味のある1語を話すようになることが多いです。
生後10カ月ごろになると、パパやママが発する簡単な言葉の意味を理解できるようになります。自分でしゃべることはできませんが、欲しい物を指さしたり特定の喃語でママを呼んだりと、言葉を操る準備が進みます。
その後、1歳になるころには意味のある1語をしゃべる赤ちゃんが多くなり、1歳半~2歳ころになると2語文をしゃべることも珍しくありません。2語文が上達すると「ママ、すき」など意味のわかる文章になるため、会話のキャッチボールも弾みやすいです。3歳になれば語彙力も増え、発音もしっかりしてくるためスムーズにしゃべれるようになります。
赤ちゃんのおしゃべりをサポートする方法
赤ちゃんの言語の発達は、単に脳の発達だけでなく心の発達にも大きく影響を受けています。赤ちゃんが自分で「もっとパパやママとおしゃべりしたい」「自分の要求を伝えたい」と思うようになると、言葉が発達していくのです。つまり、うまくしゃべれるようになるには成長を待つのではなく、親が関わって言葉の発達をサポートしてあげることが大切です。
例えば、赤ちゃんが声を発したとき、返事をして視線をあわせてあげましょう。「じょうずだね~」など、通じなくても良いので声かけるようにします。生後3カ月ごろからは赤ちゃんの目も見えているので、ニコニコと笑顔を向けてあげると良いです。こうすると、赤ちゃんは自分の言葉で親が反応してくれる、笑顔になってくれることを学びます。声を出すのが楽しくなり、脳も言語による刺激を受けるため発達します。
離乳食で口や顎の筋肉が鍛えられます。筋肉が発達すると言葉をよりスムーズに発しやすくなるため、おしゃべりもじょうずになります。
赤ちゃんがしゃべったらこう反応しよう
赤ちゃんのおしゃべりは、まず聞いた言葉をまねすることから始まります。実はパパやママ、きょうだいなどが話す言葉をよく聞いているので、遊び感覚で話しかけるようにしましょう。赤ちゃんは音や動きに反応しやすいため、歌やダンスなどを取り入れつつたくさんの言葉をかけてあげると効果的です。
また、赤ちゃんがしゃべったら、大げさにリアクションを返してあげるのも喜びます。赤ちゃんは、自分のおしゃべりで家族の反応が返ってくるのがおもしろくなり、声を出すようになります。
赤ちゃんがしゃべらないときは?
平均的な言語の発達段階と比べて、「うちの子はなかなかしゃべらない」と気にしているパパやママもいると思いますが、首すわりやハイハイ、歩くなどの身体的な成長よりも、言語の発達には個人差があります。おしゃべりが早い赤ちゃんと遅い赤ちゃんでは、半年以上も差が出ることも珍しくありません。
しゃべるのが遅い赤ちゃんでも、発達が遅れているとは限りません。1歳になってもしゃべらなかったとしても、言葉の意味そのものは理解しているケースが多いです。例えば、絵本などを見せて「ブーブーはどれ?」などと聞いてみましょう。自動車の絵を指させば、言葉は理解しているため心配する必要はありません。意味が理解できていれば、あとは自然としゃべりだすのを待ってあげることも大切です。
2歳を過ぎてもしゃべらない場合は注意が必要です。この場合は発達に問題がある可能性も捨てきれないため、できるだけ早く専門医に相談しておくと安心です。多くは1歳半健診で言葉の発達のチェックをするので、そこで専門医療機関に紹介されたりします。
まとめ
赤ちゃんがいつからしゃべりだすかは、個性にもよります。成長にしたがって一気にしゃべり始める赤ちゃんも多いので、待ってあげることも大切です。