口唇口蓋裂の長女くぴこを育てています。くぴこが生後11カ月のとき、初めて口唇口蓋裂の手術をおこないました。
手術が始まってから3時間。
本来ならお昼ごはんの時間には戻ってくると聞いていましたが、病棟の方が配膳を返し終わってもなかなか戻ってこないくぴこ。
心配が不安に変わりそうなタイミングで、
ナースステーションが突然バタバタとざわめきました。
1人の看護師さんがエレベーターに乗りこみ、手術室のある階へ。
そのあと戻ってきたエレベーターには、朝見かけた黄色の小児用ストレッチャー、
そして名札にくぴこの名前が。
術後で血が固まったあとが残る口元の傷跡、
たくさん泣いて腫れた目、
身体中びっしょりとかいた汗……
両手には固定具と点滴をつけ、
胸には心拍数を確認する器械などが付けられたくぴこが
力なくそこに横たわっていました。
一生懸命こちらを見て、まだ麻酔が残る体で腕を伸ばしてきたときに、「頑張ったね」という気持ちと「ごめんね」という気持ちが溢れて、涙が止まりませんでした。
あの時の姿は今でも忘れられません。
2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。