お金の情報はインターネットだけでなく、テレビや新聞・雑誌、あるいは家族や友人・知人から聞いた話や口コミなど様々に入ってくると思います。
その一方で不確かな情報や誤った情報も少なくありません。今回はお金の使い方を失敗しないために、お金に関する情報についての考え方についてお伝えします。
広い意味で情報の取捨選択を
情報の取捨選択が必要なことはよく耳にすることですが、まずは情報源を確認しましょう。例えば、保険や不動産、資産運用などについての記事を見た場合、誰が書いているかは重要なポイントです。個人なのか、商品を取り扱っている会社なのか、専門家やファイナンシャルプランナーなのかで目的も視点も異なります。お金にまつわる商品や制度についての情報は立場が異なる複数の情報を確認すると良いでしょう。
情報が出た時期についても確認が必要です。情報が出た時点では正しい情報であったものが、時間の経過とともに正しくなくなることもあります。法律の変更や、新しい商品や制度ができたりする場合が該当します。
また、正しい情報と正しくない情報が混在しているケースが少なくありません。例えば、数字は正しいのに、グラフの表記が正しくなかったり、結論が異なっていたりするケースです。その場合は文字と数字を組み合わせて検索するなどの対応が必要になる場合もあります。
メリット・デメリットの両方を比較
詐欺に使われる情報はデメリットなどなく、メリットだけあるように表示されることが少なくありませんが、保険や不動産、資産運用などお金に関わるものについては、メリットだけあるものはほとんどありません。ほとんどの場合、メリット・デメリットが共存していると考えましょう。
メリットがデメリットを上回るか、デメリットが受け入れられる場合などに初めて購入や手続きの検討に入るようにしましょう。営業や勧誘を受けた場合にメリットのみを強調するセールストークを聞いた方も少なくないと思いますが、デメリットの説明を受けたり、自分で調べたりすることをおすすめします。
他の方法や考え方ができないかの検討も
保険や不動産、資産運用などで上手くいかなかったと思われる理由の一つは、偏った情報での判断や一方的な営業・勧誘を受けて購入してしまった場合です。メリットとデメリットの確認だけでなく、他の方法や考え方ができないか検討しましょう。例えば、住宅ローンを利用する場合は金利を気にする方が多いと思いますが、手数料水準や繰上返済・金利変更のしやすさも合わせて考えると最適な内容に近づきます。
保険や資産運用の場合は商品そのものの比較も必要ですが、他の方法(保険であれば、共済や勤務先の制度など、資産運用であれば、別の商品や組み合わせなど)で対応ができないかも合わせて考えてみましょう。また、話を聞いたり、調べたりしたうえでどうしても理解できないもの、納得できないものはできる限り避けるようにしましょう。他の方にとって良いものでも、ご自身やご家族には適していないもの、向いていなものの場合があります。
お金に関してでなく、物の購入やサービスの利用についてなど情報があふれている現在ですが、偏った情報だけで判断することなく、制度や商品の比較、メリット・デメリットの確認、その他の方法・考え方がないか等を実践いただき、なるべく誤ったお金の使い方のないようにしていただければと思います。
余談ですが、新型コロナウイルスの影響を受けて特別定額給付金が支給されますが、これに伴う詐欺的な事件も出ています。特別定額給付金での不明な点はお住まいの市区町村または総務省・特別定額給付金コールセンター(0120-260-020)までお問い合わせください。