毎年5月は自動車税・固定資産税等、6月は住民税・国民健康保険料等の通知が届き、支払も必要な時期です。今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、支払が難しい方もいらっしゃると思います。そのような場合は窓口で相談した上で、支払を猶予できる場合が少なくありません。
今回は税金や社会保険料の支払が難しい場合の対応方法をお伝えします。
まずは担当窓口がどこかを確認!
5〜6月は多くの納付書が各所から届きますが、支払の相談や猶予をするためには、担当している官庁の窓口を確認する必要があります。個人に関する主な税金・社会保険料の担当官庁は以下のとおりです。
【1】自動車税
都道府県の都道府県税事務所・支所など
【2】軽自動車税
市区町村の税務課・納税課など
【3】固定資産税
市町村の固定資産税課・税務課・納税課など(東京都23区の場合は都税事務所など)
【4】住民税(都道府県民税・市区町村民税)
市区町村の市区町村民税課・税務課・納税課など
【5】国民健康保険料(国民健康保険税)
市区町村の国保年金課、保険年金課など
【6】国民年金保険料
市区町村の国保年金課、保険年金課など
その他、自営業・フリーランスの方、法人を所有している方、相続や不動産の売却があった方などは、別の税が課されることもありますが、その場合は通知書や納付書に記載されている官庁の窓口に問い合わせをしましょう。
支払が厳しいと思ったときは相談を
新型コロナウイルス感染症の影響だけでなく、家計が一過的に厳しくなった場合は、支出を減らすことが大切です。税金や社会保険料は窓口で相談をすることによって、支払期限を延長したり、分割にしたりすることができる場合が少なくありません。支払期限が来ていないものはできれば支払期限内に、支払期限が過ぎているものはなるべくお早めに窓口で相談することを検討しましょう。まずはお電話であらかじめ内容や持ち物の確認、訪問時間の確認をすることをおすすめします。
払わないまま放置しておくと督促状が届きます。場合によっては差し押さえや国民健康保険証の利用制限がかかることもありますので、税金や社会保険料の支払が厳しくなった場合は窓口で相談しましょう。なお、猶予や分割をした場合でも、生活保護を受けるか今後も収入の見込みが立たない場合など以外には、最終的には税金や社会保険料の支払は必要になりますので(国民年金保険料は免除の制度もあるため、状況によっては支払不要の場合も)、あくまでも現時点での支払いが難しい場合のみに猶予や分割の相談を検討してください。
その他の制度・支払猶予も検討しましょう
毎年支払いの必要な税金や社会保険料の相談についてお伝えしましたが、社会福祉協議会では生活費の貸付を行っています(休業の場合は最大20万円、失業の場合は最大60万円)。また、電気料金、ガス料金、水道料金、通信料金、住宅ローンの支払い、生命保険料・損害保険料の支払い、NHKの受信料なども申請することによって支払いを猶予することができる場合があります。まずは、金額の大きいもの、優先順位の高いものから確認した上で、相談や申請を検討しましょう。
5月14日には、39県で緊急事態宣言が解除され、経済活動が戻りつつありますが、新型コロナウイルス感染症の影響が始まる前の状態に戻るにはしばらく時間が掛かりそうです。できることから支払の金額を抑えて、収入が増えるまでの備えとしてください。