夜、お布団に入るときって幸せな時間ですよね。ママのやさしい静かな声で、赤ちゃんを丸ごと包み込むように読んであげてほしい絵本を選びました。1~2歳の赤ちゃんの読み聞かせにおすすめの絵本です。きっと幸せな気持ちでぐっすり眠ってくれますよ。
赤ちゃんの時間が流れている『おやすみ』(グランまま社)
赤ちゃんの日常が、朝目覚めてから、夜眠るまでたんたんとつづられている絵本。日常にこそ豊かで幸せな時間があると思わずにいられない絵本です。
お子さんに読み聞かせながら、「〇〇ちゃんも今日どろんこしたね」「歯を磨いたね」など、話しながら読み進めてあげてください。最後に「おやすみおやすみむにゃむにゃむにゃ」とくるので、「じゃあ〇〇ちゃんもねんねしよう?」とやさしく眠りに導くことができます。
独特な世界『おやすみなさいおつきさま』(評論社)
この絵本はまず奇想天外な寝室の絵に魅了されます。緑と黄色のカーテンやランプの光、子ウサギの部屋に虎の皮の敷物、月の位置。お話は身近なものたち1つずつに、「おやすみなさい」と語りかけながら進み、部屋の明かりが徐々に暗くなっていきます。
部屋の独特な様子とは対照的に、語られる言葉のトーンはとても静かでやさしい温かさに満ちています。お子さんも、この世界観の中でいつの間にか眠ってしまいますよ。
一緒に眠ろう『みんなでぬくぬく』(童話館出版)
1歳半を過ぎたころから、少し長いお話も読んであげましょう。「みんなでぬくぬく」は寒い冬の夜に、ハリネズミとりすのストーブが壊れ、寒くて眠れずに困っているところから始まります。
2匹でアンゴラうさぎの家を訪ね、3匹でくっついて一緒に幸せに眠ります。お子さんと体をピッタリとくっつけてお互いの体の温かさを感じて幸せな気持ちになるうちに、ママも一緒に眠ってしまうかもしれませんね。
眠る前に読むのは「今ここに一緒にいる幸せ」を感じられる、静かな語り口の絵本が向いていると思います。ママが近くにいて、やさしい声でお話をしてくれるだけで、お子さんは安心してぐっすり眠ってくれますよ。
著者:伊川 遥
女の子と男の子の二児の母。家事や子育てのかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味は読書、音楽、料理、ボルダリング、絵を描くこと。