子どもは重症化しやすいので要注意!食中毒にかからない予防法とは?

2020/07/29 15:25
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この時期にかかりやすい食中毒は日常生活を過ごすうえでも気をつけたいことの1つです。調理器具や手をしっかりと洗うことで、かかるリスクをかなり下げることができます。今回は食中毒の予防や対策について詳しく紹介していきます。
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食中毒 病院

 

食中毒は梅雨時期から秋口くらいまでの高温多湿な時期にかかりやすいとされています。細菌が原因となるケースが大多数を占めていて、細菌やウイルスが原因の9割以上を占めます。細菌性食中毒は毒素型(黄色ブドウ球菌やボツリヌス菌)と感染型があり、前者は発症が数時間と早く、感染型は腸に侵入して増殖してから発症するので1日から数日たってから症状が出るのが特徴です。

 

また、感染型にはサルモネラが有名で、これは腸粘膜に侵入して増殖しますが、一方でカンピロバクターや腸管出血大腸菌は、腸粘膜で毒素を産生して発症します。感染の広がりはノロウイルスが最も強いです。

 

子どものほうがなりやすい理由! 食中毒の症状

女の子 体調不良

 

抵抗力の弱い子どもは要注意!

子どもは大人に比べて食中毒の症状が強く出やすいです。腸の免疫力、胃液の殺菌性、脱水にやりやすいことなどが原因です。離乳食は火を通したものが原則ですが、幼児期も気を付けましょう。

 

例えば、お家でハンバーグを作るときは、中までしっかりと火が通っているかを確認します。焼肉やしゃぶしゃぶなどは生肉をつかむお箸と食べるお箸を別々にします。夏場のバーベキューも同様に注意する必要があります。

 

食中毒の主な症状とは

食中毒の主な症状は、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢、発熱、血便などがあります。菌によっては、のどや眼球、食道の筋肉麻痺が起こり、呼吸困難になったり、物が2つに見えるなど視覚症状に影響を及ぼすこともあります。

 

応急処置としては、吐き気がひどい場合には体を横向きにし、嘔吐物が誤って軌道に入らないように注意しましょう。嘔吐や下痢がある場合については、脱水症状になりやすいので、吐かないように水分を少しずつこまめに与えましょう。

 

上記のような食中毒と思われる症状があれば、いずれもできるだけ早めに医療機関に受診し、医師の診察を受けるようにしてください。


食中毒の予防法と治療法

子ども 手洗い

 

食中毒の予防法と治療法は下記のとおりになります。

 

予防法

●せっけんを使って手を洗いましょう

せっけんをしっかりと泡立てて、手のひらはもちろん、指先と爪の間や手首、手の甲などを丁寧に洗います。ママやパパがしっかりサポートして洗ってあげましょう。

 

●調理器具、スポンジ、ふきんなどを清潔に保ちましょう

魚介類やお肉を切った後の包丁やまな板には、生魚や生肉に付着している菌がそのまま付いている可能性があります。ほかの食材にうつらないようにするため、しっかりと洗剤で洗ったり、熱湯消毒をするようにします。

 

●食材をしっかり洗いましょう

食材の表面についているウイルスや細菌は水洗いをしっかりすれば落とせるので、調理前に必ず洗います。

 

●食材の加熱はしっかりおこないましょう

生肉や生魚、貝類などは、細菌やウイルスが付着している場合があります。そのため、レバーなどの内臓類やお肉のほか、お魚や貝類、賞味期限が切れた卵などはしっかりと加熱することが大切です。

 

●お弁当のおかずは冷ましてから入れましょう

十分に火を通すことはもちろんですが、温かいまま詰めてしまうと、細菌が繁殖しやすくなります。そのため、おかずはしっかりと冷ましてから詰めます。

 

●時間が経過してしまった食材は捨てましょう

時間が経ってしまった食材や、においや味などから少しでもあやしいと思った食べ物は傷んでしまっている可能性があるので、思い切って捨てます。

 

●手に傷などがある場合は、ゴム手袋をしましょう

調理する人の手や指に傷がある場合、細菌が食品につくことで食中毒を起こしてしまうケースも。そのため、調理をする際にはゴム手袋を使うようにします。

 

●食品は室温で長く放置しないようにしましょう

調理後の食品や常温保存NGとされる食材は、冷蔵庫や冷凍庫に素早くしまいましょう。

 

治療法

基本的な治療としては、脱水症状を防ぐため点滴治療をおこないます。吐き気がある場合は、食事が取れるようにするため吐き気止めの注射を打ちます。

 

また、細菌性の食中毒と考えられる場合で、免疫不全などの基礎疾患がある場合や、脱水症状や腹痛などの症状がひどい場合には抗生剤を使用します。さらに、症状があまりにもひどい場合は入院治療をおこないます。

 

子どもは注意が必要! 食中毒を誘発しやすい食べ物

●お肉

牛肉、豚肉、鶏肉すべての生肉に、細菌やウイルス、まれに寄生虫などが付着している場合があります。そのため、しっかりと加熱して食べるようにしましょう。

 

●魚

魚介類にはウイルスや細菌が付いている可能性があるので、中まで十分に火を通しましょう。また、近年では減少していますが、ヒスタミンによる食中毒も注意が必要です。鮮度の悪い魚などを食べると起こりやすく、加熱調理をしても効果に乏しいです。発症すると発疹や蕁麻疹をきたします。ヒスタミンによる食中毒を防ぐには、魚の解凍後は速やかに調理したり、魚を低温で管理することです。ほかにも、練り物や魚のフライなど加熱したものも常温で長時間放置しておくのは危険なので、冷蔵庫にすぐしまうようにしましょう。

 

●卵

卵の食中毒は、ほとんどがサルモネラ菌が原因です。そのため、生卵を食べる際は賞味期限を確認するか、しっかりと加熱してから食べるのが好ましいです。特に卵焼きは中まで火が通っているかわかりにくいので、しっかりと切って中の具合を確認しましょう。

 

水分補給をおこなう際の注意点

食中毒を起こしてしまった際にポイントとなるのが水分補給です。下痢が続くと脱水症状になりやすいので、こまめな水分補給を心がけましょう。その際、飲み物の冷やし過ぎには注意して、できるだけ常温で飲ませるようにしてあげてください。

 

 

子どもを食中毒から守るには、大人が食中毒に対する正しい知識を持ち、実践することが大切です。特に食中毒が起こりやすくなる今の時期は、気を付けなければなりません。しっかりと予防することで、食中毒が起こるリスクはかなり軽減できます。ぜひお家で実践してみてください。

 

監修者

医師 松井 潔 先生

小児科 | 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長


愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。


経歴

1986年 愛媛大学医学部卒業

1986-1988年 神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント

1988-1990年 同神経内科非常勤

1990-1992年 国立精神・神経センター小児神経科レジデント

1992-2005年 神奈川県立こども医療センター新生児科 医長

2005年− 同総合診療科 部長

 

■専門領域

小児科

小児神経

新生児

 

■所属学会・委員等

日本小児科学会

日本小児神経学会

日本周産期新生児医学会

日本てんかん学



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