塗りすぎは病気を招く!?日焼け止めを塗るべき子、塗らなくていい子って?【小児科医ラクになる育児】

2020/07/27 08:25
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東京衛生病院小児科の小児科医、私生活では8歳6歳4歳の子育て中という3児のママ小児科医保田典子先生のコラム。今回は、日焼け止めを塗った方がいい子、塗らなくてもいい子についてのお話です。日焼け対策のポイント、日焼け止めの選び方などを解説していただきます。
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保田典子医師/日焼け止めは毎回塗らなくていい/ベビーカレンダー

 

こんにちは、小児科医の保田典子です。私生活では8歳、6歳、4歳の子育て中です。そろそろ梅雨明けして日差しが強い季節になってきました。ママたちからも日焼け止めの質問を受けることが多くなってきました。

 

私が普段診療していて「日焼け止めを塗らなくていい子が塗っていて、塗った方がいい子が塗れてないな」と思っています。今回は、日焼け止めの正しい認識と使い方についてお話ししたいと思います。

 

生後半年未満の赤ちゃんは、日焼け止めを塗らなくていい!

1カ月健診でママたちから一番多い質問は「日焼け止めは、どれを使ったらいいですか?」というものです。


市販の日焼け止めは、子ども用でもほとんどのものが「生後6カ月から」の記載が多いです(日焼け止めの処方は基本ありません)。生後1カ月から使えるものもありますが、生後1カ月では歩いたりしないので、直射日光に長時間さらされることはあまりありません。

 

生後半年までは、ベビーカーの幌(ほろ)や、抱っこのときは日傘などで直射日光を避けてあげれば、日焼け止めは塗らなくて大丈夫です。


逆に、直射日光を避ける外出をしているのに日焼け止めをしっかり塗ってしまうと、太陽が皮膚に当たることによって体内で合成される「ビタミンD」ができなくなってしまうので、ビタミンD不足による「くる病」になってしまうおそれがあります。日本でもくる病の増加が指摘されてきているので、過度の日焼け止めは避けましょう。


日焼け止めの最大の目的は「皮膚がん予防」!

 

日焼けのデメリットは、強度の日焼けによる皮膚がん発症リスクの増加です。ほかには、シミやしわなど皮膚の老化も進みます。今後ますます長寿化・高齢化していくので、長期的な視線で見ると、女の子だけでなく男の子もきちんと日焼け対策をすることが大切です!

 

わが子も夏はかなり日焼けしますし、公園では真っ黒に焼けた男の子もたくさん見ますが、将来のためにも、外遊びが多い子こそ日焼け止めを活用しましょう。

 

日焼け止めの選び方、おすすめは?

日焼け止めはさまざま種類がありますが、紫外線防止剤の成分としては「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」の2つがあります。お子さんには、肌への刺激が少ない紫外線散乱剤の方がオススメです。


また、日本小児皮膚科学会でオススメしている日焼け止めは
① 「SPF15以上」、「PA++~+++」を目安
普通の生活においては、むやみに SPF の値の高いものを使う必要はありません。
② 「無香料」および「無着色」の表示があるもの
③ プールでは「耐水性」または「ウォータープルーフ」の表示があるもの
とあります。

 

肌に塗るものなので、なるべく刺激にならないものを選びたいですね。プールでは水を汚染してしまうことがあるため、ウォータープルーフタイプの日焼け止めを選びましょう。

 

日焼けは、こんな時に注意して!

紫外線は4月から9月が強く、かつ1日のうちでは10時から14時が強くなります。なので、この時間の外出はそもそも避けた方が無難です(夏は熱中症の心配もありますしね)。紫外線が強い時間帯に外出する場合は、しっかり日焼け止めを使いましょう。

 

特に長時間外にいることが多いプールなどでは、日焼け対策として日焼け止めを塗るだけではなく、ラッシュガードやテントなどを利用して、ジリジリ日焼けを予防するものありです。

 

ビタミンDも十分で、皮膚ダメージも影響が少ない日焼けはどのくらい?

 

最初にお伝えした「ビタミンDがしっかり作られ、かつ皮膚のダメージがない日焼け」は、夏の紫外線が強い正午で、顔と手の甲が直射日光にしっかり当たって25分と言われています。一番紫外線が弱い季節で3.3時間くらいと言われています。

夏は顔と手の甲以外も露出しているため、25分よりもずっと短い時間でビタミンDは足りることになります。

 

お子さんが歩き出して公園などに外出するときは、きちんと日焼け止めを塗りましょう。また、軟膏や保湿剤もそうですが、日焼け止めも多くの人が「塗り方が足りない」と言われています。

 

正しい塗る量は「皮膚がペトペトになるくらい」なのですが、それだと嫌がる子も多いのが難点です。なるべくしっかり量を塗る、2~3時間に1回こまめに塗り直すなどの工夫も必要です。

 

健康で、かつ余計な手間は増やさない外出ライフを!

紫外線の影響が以前よりも強くなってきているため、外出時は何かしらの日焼け対策は必ず必要です。ですが、どんな子でも日焼け止めを毎回塗らなくてはいけないのではなく、日傘や幌、ラッシュガードを着ることや日陰を歩くなどの工夫も日焼け、紫外線対策です。正しい知識で手間をかけすぎることなくお出かけを楽しめたらいいですね。

 

著者

医師 保田典子 先生

小児科 | 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師


医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師。株式会社メドイース 代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。


経歴

2003年 筑波大学医学専門学群卒業
大阪市立総合医療センター小児循環器内科研究医
国立国際医療センター小児科臨床研修指導医
東京女子医科大学大学院
2014年より東京衛生病院勤務
2019年株式会社メドイース創業

 

■専門領域
小児科専門医
子どもの心相談医

 

■所属学会
日本小児科学会
日本小児循環器学会
日本小児科医会
日本周産期新生児学



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