出産レポ第9話
睡眠不足のなか、珍しくぐっすり眠ってくれた赤ちゃん。そしてこのあと、「私、母親失格だ……」と自責の念に駆られる失敗をしてしまったそう。
「本当に何してるんだろう、私……」
「母親失格だ」
「母親としての自覚が足りないからだ」
「私のせいで、息子を危険な目にあわせたんだ……」
病院によって育児の方針はさまざまで、いろいろな考えを持つ方がいらっしゃると思います。しかし、私の産後入院は、このエピソードなしでは語れません。
「なんだこの暴走母さんは……。自分も育児には自信が持てないけど、こいつよりはいい育児してるな」と、誰かの明日の活力になれば、それはそれでいいかなとも思います。
ちなみに、出産から1年以上経った今でもたまに、私が授乳を忘れたせいで息子がカラカラになっている夢を見ます。
当初、産後入院をつらくしていたのは、母乳育児に縛られすぎた自分の気持ちの面が大きかったのではないかと思っていましたが、今は「産後のメンタルで、わからないことだらけで、こんなに思うようにいかないことばかりだったら、それはつらいよな……」と感じています。
大部屋で、泣いているのがバレないように、声を押し殺して泣いたというきのこの子さん。
一般的に育児用ミルクは3時間の間隔で授乳することをすすめられますが、実際のところ、1回ぐらい授乳間隔が3時間以上あくことはよくあることなんだそうです。(そのような場合、助産師さんがミルクの量や授乳間隔を調整してくれます)。
このときは産後のホルモンの影響で感傷的になっていたのかもしれませんね。
生まれたばかりの赤ちゃんを育てることの大変さや、心身ともに追い詰められる産後の入院中の環境がいかに過酷か、思い知らされます。
監修/助産師REIKO