「2歳までテレビや動画NG」でもスマホやメディアと上手に付き合うには?【3児ママ小児科医の育児】

2020/09/25 14:25
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東京衛生病院小児科の小児科医、私生活では8歳6歳4歳の子育て中という3児のママ小児科医保田典子先生のコラム。日本小児科医会から「2歳までテレビもビデオもNG」という提言が出されていますが、「本当にダメなの?使わせてしまう……」と思うママも多いはず。今回は「子どもとスマホ・テレビとの付き合い方」について保田先生の子育ての体験談を交えながらお話ししてもらいました。

 

こんにちは、小児科医の保田典子です。私生活では8歳、6歳、4歳の子どもを子育て中の3児の母です。今回は「子どもとスマホ・テレビとの付き合い方」について、私の考え方などを交えながらお話ししたいと思います。

 

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赤ちゃんにテレビはいつから見せていいの?

まず、日本小児科医会(2004年)から、このようなスマホやタブレットなどディスプレイに関する提言が出ています。

 

1. 2 歳までのテレビ・ビデオ視聴は控えましょう。
2. 授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴は止めましょう。
3. すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。1 日 2 時間までを
目安と考えます。テレビゲームは1日 30 分までを目安と考えます。
4. 子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パーソナルコンピューターを置かないようにしま
しょう。
5. 保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう。

出典:「子どもとメディア」の問題に対する提言/社団法人 日本小児科医会「子どもとメディア」対策委員会

 

なかなか厳しい提言ですね。


この提言を見て、「1分もディスプレイを見せたらダメなんですか?」といった質問をされるママもいらっしゃいます。

 

ただ、特に上にきょうだいがいる場合、2歳までテレビなしって実際はすごく難しいですし、テレビゲームを30分でピタッと終わらせることは不可能のように思います。


小児科医のわたしが大事にしている3つのこと

子どもとメディアの付き合い方として、「こんな育児がしたいから、こんなときにメディアを使う」というルールをつくっておくといいかなと思います。

 

ちなみに、私は育児をするうえで、以下の3つを大事にしています。


 

① 睡眠時間をしっかりとる
② 体をたくさん動かすようにする
③ 自己肯定感を育てるようにする

 

WHOの提言では、「5歳までは体をたくさん動かしましょう」「ハイチェアなどにじっと座らせておく時間を少なくしましょう」と言われています。

 

この3つのルールを守っていると、自然と日本小児科医会の提言がだいたい守れていました

 

睡眠・運動時間を多くとると、ディスプレイタイムが減った

私は子どもが生後2~3カ月のころから働いていたのですが、①と②を守ろうとすると、自然とディスプレイタイム(テレビ、タブレット、スマホなどの合計時間)が短くなっていきます。


休日も、とにかく外に出て遊ぼうとしていたので、テレビはながら見を入れて1-2時間でした。でも、雨の日は自然とテレビ時間が増えることが多いです。博物館などに行くなどもしていましたが、コロナ禍になってからは外出を控えているので「のんびりする日もいいよね」と割り切って、テレビを見せています。

 

お出かけのときもベビーカーではなく抱っこが多く、カバンやポケットに入っていたスマホを出しにくかったため、子どもがぐずっても電車の中でスマホを使ってあやすことはありませんでした。ぐずりにくい時間帯を選んで移動したり、ぐずりだしたら歌を歌ったりしてやり過ごしていました。

 

下の子は時間を区切って、上手に付き合う

しかし、上の子が成長し、テレビを楽しむようになったら、一緒に過ごしている下の子は0歳のときからテレビを見るようになり、2歳からはタブレットも見ています。

 

動画は、子ども向けアプリだと時間制限ができるので、それで時間を区切って見せています。ゲームなどはタイマーをつけて、決めた時間で終わらせることを条件に、3歳ごろから使っています。

親が家事や仕事などをするために、お子さんにスマホやテレビを見せる時間があってもいいかなと思います。

 

テレビなどを見せるときは、

①「わが家は、こんなときはテレビを見ます」といったルールを決めること、

②時計の針を絵に描いて「この時間になったらテレビを見ていいよ」など、子どもにもわかりやすい方法でルールを見える化するのがおすすめです。

 

スマホやテレビの時間を制限したいのではなく、育児で大事にしていることを優先すると、自然と時間制限が必要になってきます。

 

大事なのは「メディア選定」と「親子のコミュニケーション」

 

スマホやタブレットなどのメディアは悪いことばかりではなく、メディアによっては子どもの語彙力や計算力が高くなる傾向があるという研究もあります(セサミストリートに関する研究より)。触れさせるメディアを選ぶというのは大事かもしれません。

 

また、メディアの問題点は、一方的なコミュニケーションになるということ、一度に大量の情報が流れているということ、そして視力に対する影響などがあります。


動画やテレビを子どもに見せるときは、一人で見せっ放しにせず、「何見てるの?」とか「これ面白いね」「どんなところが楽しいの?」など、お子さんとコミュニケーションをとりながら親子の会話や触れ合いにプラスに働くように利用するといいと考えられます。

 

まずは「どんな子育てをしたいか」考えてみては?

0~3歳くらいまでの子どもは、「目が悪くなるからダメ」と言ってもきちんと理解できないですし、突然大好きな動画やアプリを取りあげられたら、グズったり怒ったりするのは無理もありません。


まず、子どもにメディアを触れさせるときは、あらかじめ自分がどんな子育てをしたいか、そのためにはどんなときにメディアを利用するか利用しないかなど、方針をたてておくのがオススメです。

 

子どもは背景が理解できなくても、パパママの手の中にある小さい機械(スマホ)に楽しいものが入っているとわかると、要求がエスカレートしていきます。電車の中で困ったときはスマホを渡してしまうのではなく、音だけ聞かせてあやすなどすると、子どものスマホに対する意識は低くなるかもしれません。

 

スマホを与えないとグズって困るという状況にならないためにも、子どもが小さいうちはあまりメディアに触れさせないほうが、結局育児はラクになるかもしれません。

困ったときに漫然と使うのではなく、ルールを設けて、賢く利用できると良いですね。
 

著者

医師 保田典子 先生

小児科 | 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師


医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師。株式会社メドイース 代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。


経歴

2003年 筑波大学医学専門学群卒業
大阪市立総合医療センター小児循環器内科研究医
国立国際医療センター小児科臨床研修指導医
東京女子医科大学大学院
2014年より東京衛生病院勤務
2019年株式会社メドイース創業

 

■専門領域
小児科専門医
子どもの心相談医

 

■所属学会
日本小児科学会
日本小児循環器学会
日本小児科医会
日本周産期新生児学



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