初めて会う親戚の人たちに大興奮
親戚に突然の不幸があり、わが子も葬儀に参列させてもらうことになりました。いつもと様子が違うと感じたわが子。長いお経に我慢できなくなり、祭壇の方に行って遺影や周りの大人たちに手を振り始めました。
周囲の人の興味をひきたいため、やめさせようとすればするほど大人しくしてくれません。長時間静かにしているのはなかなか難しく、周りに迷惑をかけるわけにもいかないので最終的にはわが子を連れて会場の外へ出ることに。
納棺に参加したわが子は…
続いて納棺が始まりました。不幸があった家族の方からわが子も納棺に参加することをすすめていただき、参加することに。故人の顔を拭いて、遺体をきれいに飾って大事な物を棺に一緒に入れてあげることをわが子に伝えました。
わが子は納棺の意味をある程度理解してくれたようで、わが子が棺にきれいに花を並べている様子を見ていた家族の方からも喜んでもらえたようでした。
火葬に参加したあとで…
翌日、火葬にも参加。親戚の人たちにも慣れたようで、火葬の待ち時間の間には周りの方々からたくさんかわいがってもらいました。そして遠慮したのですが、収骨も参加。無事終わり、葬儀場から帰るときのこと。わが子が遺影をもった人に近づき、遺影の顔を突然タッチ。
わが子の想定外の行動に驚いた私は子どもと一緒に「すみません」とすぐに謝り、許していただきました。あとでわが子に遺影をタッチした理由を聞いたところ、「幼稚園でお友だちとタッチするみたいにタッチしたんだよ」とのことでした。
小さな子どもが長時間大人しくしていられないのは仕方ないことですが、今回のことを通して公共の場で過ごすときのルールなど、子どもの成長とともに少しずつ教えていかなければならないなと強く感じました。いろいろなハプニングがあり、反省しなければならないこともありましたが、親子で参加したことで改めていろいろなことを考えるよい機会になりました。
イラスト/森田家
著者:松本さなえ
自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。