つわりは妊娠6週ごろから始まり、約8割の妊婦さんが経験するといわれています。まったくつわりがない方もいて、つわり症状は個人差が大きく、なんとか生活ができたという方から、入院するほどの重症化する方もいます。
今回は、3つのタイプに分けてそれぞれのつわりの対処法についてお話ししていきます。
つわり症状はどういうものがある?
つわり症状は以下のようなタイプがあります。
「吐きつわり」:気持ちが悪く吐き気を感じる、吐く
「食べつわり」:空腹だと気持ち悪くなる
「においつわり」:においに敏感になる、平気だったにおいがダメになる
その他にも、唾液が多く出る、唾液さえも飲み込めなくて出してしまうなど、さまざまな症状があります。
食事だけでなく水分もほとんどとれない、体重減少が多い、日常生活に支障が出るなど症状が重症な場合は、通院での点滴治療や入院が必要になってくることもあります。お仕事をされている方も診断書があれば休職することもできますので、かかりつけ医に相談しましょう。
個人差はありますが、
【妊娠4~6週ごろ】つわりが始まる
【妊娠7~12週ごろ】つわりのピーク
【妊娠12~16週ごろ】つわりが治まってくる
というのが一般的です。
症状や程度は個人差が大きく対処法もさまざまです。それぞれの症状に合わせて対処法を紹介していきます。
吐きつわりの人におすすめの対処法
つわりの症状は、1日のうちでも変動があるといわれています。つらいときは安静にし、ゆっくりと過ごし、症状が比較的落ち着いてくる時間に行動するようにしましょう。
食事は食べられるときに食べられるものを食べるのが基本です。栄養バランスは特に気にせずに、その時の気分に合わせて無理なく取るようにしましょう。
食べ方としては、以下の方法も試してみるといいでしょう。
その1:淡白で水分の少ない軽食を、一定の間隔で少しずつ食べる(何もつけないトーストなど)。
その2:朝起きたときに水分の少ない軽食を食べる。
その3:脂っこい食べ物や辛い食べ物、においの強い食べ物を避ける。
このタイプの方は、歯磨き粉も気持ち悪くなることがあり、歯磨きも難しいことも。つわりの時期は口腔内の衛生も保ちにくくなり虫歯のリスクもあります。口をレモン水やミント水などでゆすいだり、拭き取るタイプの歯磨きシートなどにするのもいいでしょう。
食べつわりの人におすすめの対処法
空腹を避けるために、飴やガム、グミ、お煎餅などすぐに食べられるものをポケットやポーチなどに入れて食べられるようにしましょう。小さなおにぎりや一口サイズのパンなど小分けに食べるといいこともあります。
また、食事内容などにも気をつけていきましょう。食べるときは大丈夫でも、食後に吐き気が強く出る食べ物もあります。脂っこいものは気持ち悪くなる傾向があり、個人差があるので食べた後に気持ち悪くなるものをリストアップして避けるようにしてみましょう。
においつわりの人におすすめな対処法
マスクが効果的です。一方でマスクをしても、完全ににおい をシャットアウトできないために余計に気持ち悪くなる人もいます。ミントなどのマスク用アロマなどもよいようです。また、調理法も湯気やにおいが立ちにくい、レンジ料理や火を使わない料理にするなども効果的です。
つわりの時期は、寝不足などにより精神的に落ち込んでしまうこともあります。ストレスや不安は症状を増強させることもあります。横になって体をできるだけ休めるようにしながら、気分があがるような写真をみたり、好きなアロマを炊いたり、音楽を聴いたり、電話やリモートなどで友人や家族と話したりなどをして、気分転換を図りながら乗り切っていきましょう。
<参考>
『人生で一番大事な 最初の1000日の食事 「妊娠」から「2歳」まで、「赤ちゃんの食事」完全BOOK』
クレア・ルウェリン著(ダイヤモンド社)