生後2〜4カ月の赤ちゃんの夜の寝かしつけに悩んでいるママは多いかと思います。今回は、日中〜夕方の過ごし方で夜間の寝つきがよくなる方法についてお話ししていきます。
赤ちゃんは睡眠の機能が未熟
睡眠にはレム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)があり、この2つを一定のリズムで繰り返しています。大人の周期は約90分ですが、生まれたばかりの赤ちゃんは40分ほどしかありません。成長するにつれて少しずつ長くなり、生後4〜10カ月で50〜60分になります。このように短いサイクルでレム睡眠が現れるので、赤ちゃんは夜中に何度も目が覚めてしまうのです。また、ノンレム睡眠が大人よりも浅く、連続して5時間眠れば十分と言われています。
そこで、夜中に起きてしまった赤ちゃんが、自力で再び眠ることができる「眠る力」を育てることが大切です。
夜間の寝つきは日中の過ごし方で変わる!
生活リズムが整い始める生後2〜4カ月の赤ちゃんについてお伝えします。
1.朝は決まった時間に起こす(理想は7時)
カーテンをあけて陽の光を入れたり、窓を開けて外気を取り込んだり、「おはよう」と声をかけて起こしてあげましょう。明るい部屋に連れて行き、おむつ交換や着替えで朝の支度をして、朝が来たという認識をつけるようにします。
2.日中はできるだけ散歩などの散歩に出かける
まだ歩かない赤ちゃんでも、外気に触れたり、外の世界でいろいろな物を見たり、聞いたりする刺激は、体力を使うと言われています。体力を使うことで、疲れて眠気が訪れます。
3.お昼寝は、朝・昼・夕の3回。生後4カ月以降は夕寝をなくして2回へ
夜まとまって寝ていると想定すると、午前中の朝寝は生後3カ月までは2時間、生後4カ月を過ぎたら1時間を目安にしましょう。
ちなみに15時ごろまでの午後の昼寝は生後3カ月までは2時間半程度、生後4カ月を過ぎたら長くても2時間を目安に。夕寝は1時間程度で生後4カ月以降は徐々になくすようにします。また、夜の睡眠に影響が出るため、17時までには起こすようにしましょう。夕寝をなくすのが難しい場合は、15分ずつ早めに起こすなど徐々に減らしていくようにします。
4.夜寝るときは部屋を真っ暗にする
光が刺激になって寝付けないことがあります。反対にお昼寝は、暗くし過ぎないことが大切です。お昼寝はぐっすり眠らせる必要はないので、夜に熟睡させるために、体力を少し充電するくらいの軽い睡眠がよいとされています。
眠る環境を整えよう
1.夕方にむけて夕日のようなオレンジの照明や薄暗い照明を
オレンジ色の光はくつろぎモードに入ると言われています。夕方になったら照明やあかりを調整し、眠るときは暗くするようにしましょう。
寝る前には刺激のある遊びは控える
赤ちゃんが眠る30分〜1時間前は、“たかいたかい”などの激しい遊びや、テレビなどの目に刺激のあるのを見せるのは避けて、静かな遊び(手遊び、絵本を読むなど)を心がけてみましょう。
3.入浴後1時間以内に寝かしつける
お風呂に入ると体があたたまりますが、お風呂から上がると体温がどんどん下がっていくことで眠気を誘うと言われています。
4.スキンシップでリラックス
おやすみ前のスキンシップは、安心して眠りに落ちるためにもおすすめです。頭や頬をなでたり、腕や足をやさしくマッサージしてあげたりするのもいい方法です。ゆったりした音楽(クラシック音楽やオルゴール曲)をかけながらマッサージすると、自然と呼吸のリズムが音楽のリズムに同調し、リラックスできると言われています。
赤ちゃんが眠るまでのルーティン行動があると、それが始まると眠る儀式と徐々に理解して反射的に眠くなってくると言われています。例えば、お風呂に入って、薄暗い部屋でゆったりとした音楽を聞いたり、決まった絵本を布団でゴロゴロしながら読んだりしてもらうと眠くなってくるなどがあります。
個人差はありますが、睡眠のリズムを作るためには繰り返すことが大切です。参考にしながら、ぜひ試してみてくださいね。
<参考>
『ママと赤ちゃんがぐっすり眠れる本ー人気の夜泣き・発達外来の最新メゾットー』
小山博史・三橋美穂監修/リベラル社
作画/山口がたこ