まだ17歳のころ、5歳年上の彼の家に遊びに行ったときの出来事です。彼の部屋で漫画を読みながら、のんびり過ごしていました。新しい漫画を取りに行き定位置へ戻ると、じゅうたんに赤いシミが。 そのシミを見て、なぜか彼が鼻血を出したと思い込んだ私は、「大丈夫!?」と駆けよりました。すると、彼から思いもよらぬ言葉が飛び出したのです……。
生理周期を把握していなかった私
心配した表情の私に、気まずそうな彼が「俺の血じゃないよ」と一言。その一瞬で生理がきてしまったと理解し、顔面蒼白になりました。恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいになりながら必死に謝ると、「大丈夫だから。トイレに行っておいで」とやさしく促してくれました。
彼はひとり暮らしだったのでナプキンなど置いてあるはずもなく、とりあえずトイレットペーパーをあてることに。
一緒にシミを落としてくれた彼
トイレから戻ると、じゅうたんについたシミを落としてくれている彼の姿がありました。うれしいやら恥ずかしいやら、複雑な気持ちに……。一緒にシミを落とし、なんとか気にならない程度に薄くなったので、とても安心したことを覚えています。
そして、掃除が終わりナプキンを買いに行ってくると伝えると「俺が行ってくるから、休んでて」と彼が買いに行ってくれたのです。男性にナプキンを買ってきてもらうのは少々気が引けましたが、彼の言葉に甘え、家で休ませてもらうことに。
彼のやさしさと自分のズボラさ
戻ってきた彼の手には、ナプキンと鎮痛剤が。「生理痛がきつい」といつも言っていたことを覚えてくれていました。彼のやさしさと気づかいには感謝してもしきれません。そして買ってきてもらったナプキンを装着し、彼のズボンを借りてなんとか帰宅できました。
このとき私は、生理周期を管理せず生理用品を持ち歩いていなかった自分のズボラさを心から恨みました。そして、自分の生理のことは、しっかり自分で把握しなくては!と強く思うようになったのです。
この事件から、自分の生理周期を手帳で管理するのが習慣になり、生理予定日には前もってナプキンをしておくようになりました。今では基礎体温や生理周期、排卵日を一括管理できる便利なアプリがあるので、日々活用しています。この習慣が身についてからは生理前のイライラが訪れる時期も把握できて、生理とうまく付き合えるようになりました。
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監修/助産師REIKO
文/白井すず