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「あんなに大好きだったのに、気持ち悪い」妊娠を機に変わっていく自分に戸惑い、絶望的な気持ちに…

産前の私は料理を食べることも作ることも大好きでした。でも、妊娠中のつわり、出産や子育てを経て料理が苦痛に……。まるで自分が自分でなくなってしまうような変化に、不安を感じ続けた体験談です。

食の好みの変化で妊娠に気付いた

私は子どものころから料理が好きで、食品関係や調理の仕事を経験して、夜間の調理学校に通いながら、いつかは独立して料理研究家になるのが夢でした。そんななかで、夫と出会い、結婚して2年がたったころ、仕事中に気分が悪くなりました。

 

料理のにおいがすると気持ち悪く、目まいを感じるほどに。もしかしてと思い産婦人科に行くと、妊娠4週目と言われました。

 

 

うれしい半面、戸惑いも…

夫との間に子どもができたことは、素直にとてもうれしかったです。夫も家族も喜んでくれ、とても幸せでした。でもその一方で、つわりの影響でずっと大好きだった料理は苦痛になり、食べられる物や好きな食べ物も変わっていき、まるで自分が自分でなくなるような不安と気持ち悪さも感じていました。

 

当時はそれが一時のこととは思えず、自分はあんなに頑張っていたことを諦めなければならないんだと思い、こっそり泣いてしまうことも……。子どもを授かったのに、絶望的な気持ちになっている自分にも嫌悪感を抱いていたのだと思います。

 

 

うまくいかない日々を乗り越えて

出産後、自分で料理をできるぐらいに回復してからも、以前のようには料理に集中できなくなってしまいました。子どもが泣くたびに中断せざるを得ないので、時間のかかる料理やお菓子作りはできなくなり、買い物に行くのも子どもと一緒だとひと苦労。あり合わせの物しか作れないことにもストレスを感じていました。

 

そんなとき、ふと「自分はどんな料理を作りたかったんだろう」と思いました。私の憧れていたスタイルは、どんなときでも料理ができること。まだ料理の勉強を始めたばかりのころは、レシピとレシピ通りの材料がないと料理ができなかったからです。でも出産と育児と同時に料理する自分は、ある物で、レシピも見ずに料理ができるようになっていたことに気が付きました。

 

 

料理研究家になる夢はまだかなっていませんが、今は自分の中にいくつもレシピができています。毎日の食事作りは楽しいことばかりではありませんが、自分のしてきたことがすべて無駄になってしまったと感じていた産前よりは絶望感が薄くなってきました。いつかはこの経験をすべてひっくるめて、誰かの役に立つレシピに仕立てたいと思っています。

 

監修/助産師REIKO


著者:田丸あかね

現在、小学校2年生と幼稚園年長の兄弟を子育て中。性格の違う子どもたちの成長を楽しみつつ、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。

 

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