自分も周りも安心できる「マーク」で、少し生きやすい工夫を【3児ママ小児科医のラクになる育児】

2020/12/25 10:25
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東京衛生病院小児科の小児科医、私生活では8歳6歳4歳の子育て中という3児のママ小児科医保田典子先生のコラム。今回は、本人も周りも安心できる「マーク」について、お話いただきました。喘息マークやヘルプマーク、マスクがつけられないというマークまで、さまざまなマークがあるそうです。
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育児の悩み

 

こんにちは、小児科医の保田典子です。私生活では8歳、6歳、4歳の子どもを子育て中の3児の母です。

 

突然ですが、みなさんは「マタニティマーク」を使ったことはあるでしょうか? 私はつわりがひどいころ、電車の中で優先席を座らせてもらうときなどに重宝しました。

 

今、「マタニティマーク」だけではなく、「ぜんそくマーク」や「マスクをつけられない」というマークなど、さまざまなマークがあります。咳などで悩んでいるかたは、生きやすくなる工夫として、取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

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ぜんそくマーク

今、コロナウイルスが蔓延していて、気軽な外出が難しくなってきています。さらに、咳をしたりすれば周りからの視線も気になりますし、逆に咳をしている人を見ると怖くなったりすることもあるでしょう。

 

季節の変わり目は喘息の季節で、12月に入り寒くなってきて風邪も多くなってきました。今年は風邪の子は少なかったかな、という印象でしたが、それでも咳や鼻水の子が多く受診しています。

 

喘息はアレルギー疾患なので基本的には人に感染させるものではありませんが、咳として症状が出ることがあります。それも、季節柄長く咳が続くことがあり、本人は元気だけどたまに咳込んでしまうこともある病気です。


もちろん、咳が出ていたら外出は控えた方がいいのは基本ですが、生活のために外にまったく出ないということは難しく、元気な子どもをずっと家の中に閉じ込めておくというのも難しいでしょう。

 

コロナが広まるようになってから、喘息をもつ子どものために「喘息です。感染する咳ではありません」などの「マーク」(主に缶バッジやタグ)が販売されたり、利用したりできるようになりました。

 

なかなか周りの人全員に周知するというのは難しいため、このようなマークがあると周りも本人も安心して接することができるのではないでしょうか。

ぜんそくマーク

画像提供:おしるこイラストレーション

 

喘息マーク

画像提供:おしるこイラストレーション

▲ぜんそくマークのほか、花粉症やアレルギー、鼻炎などさまざまな種類が販売されている。

 

ヘルプマーク

最近、公的なマークとして認識されつつあるのが「ヘルプマーク」です。ぱっと見、特に障害がなさそうに見える方でも、内臓疾患だったり、精神的な困難さがあったりします。そういった目に見えにくいハンディキャップなどを周りの人に知ってもらうためのマークです。

 

ヘルプマーク

 

東京では駅などで手に入れることができます。私は東京に住んでいますが、小学生のランドセルにつけている子もちらほらいたりして、広まってきていることを感じます。
 

感覚過敏でマスクがつけられませんマーク

ヘルプマークとは違い、公的なマークではありませんが、コロナが出てきてから見かけるようになったのが「マスクがつけられません」マークです。

 

マスクをつけられませんマーク/わけがありますくプロジェクト
画像提供:わけがありますくプロジェクト

▲株式会社しまうまが作成した「マスクをつけられません」マークは、用途にあわせて記入スペースに理由を書き込むことができる。


「感覚過敏」といって、発達障害がある子などを中心に、聴覚や触覚、味覚などが過敏で、小さい音でも不快に感じたり、ちょっと触っただけでも痛みと感じたり、食べられない味がある子がいます。

聴覚過敏であれば、イヤーマフをつけて外出しています。触覚過敏でマスクが口周りにあたると痛みなどを感じてつけていられない人がいます。

 

そんな人がマスクをつけていない理由を周りに知ってもらうためのマークが「マスクがつけられません」マークです。基本的には、今の情勢では交通機関やおでかけ先ではマスクをつけるというのが必要であると思います。

 

ですが、「利用することが必要だけど、どうしてもつけられない」という場合は、このようなマークをつけてみるといいのではないかと思います。
もちろん、フェイスシールドの使用や、小さい子の場合はベビーカーにカバーをつけて移動するなど、できる限りの配慮を当事者もすることが大事だと思います。

 

厚生労働省からも、下記のように発表されており、マスクをつけられない子どもに対して、強制的につけるべきでないこと、障害特性によるマスク着用が困難な方に対する理解を呼び掛けています。

 

WHOの「COVID-19に関連した地域社会の子どものためのマスク使用に関するアドバイス」(*2)においては、「発達上の障害や他の障害、またはマスク着用に支障をきたす可能性のある特定の健康状態をもつ子どもに対しては、マスクの使用を強制するべきではない」「フェイスシールドなどのマスク着用に代わる選択肢を与えるべき」としています。

引用:厚生労働省「マスク等の着用が困難な状態にある発達障害のある方等への理解について」

 

本人も周りもお互いを理解しあって生きやすい世の中に

今、世界的にも世の中がピリピリしていて、ちょっと買い物に行くだけでもとても気をつかったり、敏感になっていると感じます。コロナウイルスの予防はとても大切なことですが、しっかり基本的な感染対策をしていれば感染リスクは最低限に抑えることができます。その上で、お互いを理解しあい、一丸となってコロナと闘っていければいいですね。

 

監修者・著者

医師 保田典子 先生

小児科 | 東京衛生アドベンチスト病院 小児科医師


2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。2021年春、高円寺こどもクリニック(仮称)開設予定。


経歴

2003年 筑波大学医学専門学群卒業
大阪市立総合医療センター小児循環器内科研究医
国立国際医療センター小児科臨床研修指導医
東京女子医科大学大学院
2014年より東京衛生病院勤務
2019年株式会社メドイース創業

 

■専門領域
小児科専門医
子どもの心相談医

 

■所属学会
日本小児科学会
日本小児循環器学会
日本小児科医会
日本周産期新生児学



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