咳やくしゃみで出ちゃう! 臨月の尿モレ&産後の尿モレ対策

2021/01/05 21:55
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助産師・ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、臨月の尿モレ&産後の尿モレ対策についてお話しています。それぞれの原因と対策をわかりやすく解説!

尿漏れする女性のイメージ

 

出産の前後に多くみられる尿漏れは、よくみられるものなのですが、女性にとってはショックな症状の一つです。今回は、出産前の臨月にみられる尿漏れと産後にみられる尿もれに分けて原因と対処法についてお話していきます。
 

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臨月の尿漏れの原因

妊娠36週0日から妊娠39週6日までの1カ月間を臨月と呼び、トイレの回数が増えて頻尿になり、尿漏れがみられることがあります。
 

原因は、おなかの赤ちゃんの成長とともに大きくなった子宮の重さによって、膀胱が圧迫されて膀胱内の体積が非妊時より減ることにより、少ない尿の貯留にも尿意を感じやすくなり、尿を膀胱に貯めておける量が減ってしまい漏れやすくなるためです。

特に咳やくしゃみ、大笑いなどの瞬発的な腹圧がかかったり、赤ちゃんが動いたりして膀胱が刺激されたときに起こりやすくなります。
 

臨月の尿漏れ対策

1.膀胱内に尿を溜め過ぎないようにする
 

2.尿意を我慢し過ぎないように、尿意を感じたら可能な限りすぐにトイレに行くようにする
 

3.予防的に尿意を感じる前に、2〜3時間毎に排尿をする
※このときに注意する点は、無理に尿を出そうとして腹圧をかけて出すと、尿道まわりの筋力の機能低下を引き起こす可能性があるといわれています。
おしっこを出す時は、息を吐きながらなど尿道まわりの筋力を緩ませて自然にゆっくり出すようにしましょう。

 

4.おなか周りや下半身を冷やさないようにする
 

5.重くなっていく子宮を支えている骨盤底筋への負担を軽減するように、骨盤ベルトなどで外側から支える
 

6.水分摂取は一度にたくさんしないようにする(少量ずつこまめにとるようにする)

 


産後の尿漏れの原因

尿道まわりを引き締める子宮底筋群(骨盤の底にあるハンモック型の筋肉)は、妊娠中に子宮の重さで緩んで弱くなっています。さらに、出産で一時的に大きく引き延ばされたことにより骨盤底筋は大きくダメージを受けます。また、産後直後の尿漏れの場合は、出産時に赤ちゃんが出てくる時の強い圧迫で尿道周辺の神経系が一時的に麻痺して機能が低下するために、尿意が鈍くなることもあるといわれているのです。

 

産後の尿もれは、ほとんどが一時的なものです。骨盤底筋がもとどおりに戻っていけば、産後3~4カ月程度でなくなるといわれています。
 

産後の尿漏れ対策

骨盤底筋体操(キーゲル体操)

緩んだ骨盤底筋を引き締めるために、骨盤底筋体操をすることで回復を促すことができます。始める時期は、ダメージが大きい出産直後は避け、会陰の傷などがある場合は痛みが治ってからにしましょう。産後1カ月過ぎ、健診で医師から問題がないといわれてからにするのがいいかと思います。1日に短時間で集中しておこなうよりも、生活の合間に小刻みにやっていくことのほうが効果的です。

 

体操の効果は、早くて2週間、個人差や機能低下の程度にもより3カ月〜半年程度かかることもあります。毎日継続することが大切で、症状が改善されてきてもキープできるように続けてみましょう。

 

 

骨盤ベルト

緩んだ骨盤をしめることで、妊娠中の子宮の重みで緩んだ骨盤底筋を支えて、尿道まわりの筋力の回復を促したり、下垂した内臓をもとの位置に戻したりする効果があるといわれています。

 

骨盤底筋への圧迫や負担を軽減する

産後1カ月までは、なるべく長時間立ちっぱなしなどの体勢を避けて、体を横にして休むようにするといいといわれています。また、便秘で強くいきんだり、排尿する時に腹圧をかける癖があると尿道まわりの筋肉が緩みやすいといわれています。

 

尿意がなくても3〜4時間毎に排尿をする

膀胱に尿を溜め過ぎないようにしましょう。

 

大きめのナプキンや尿パットをあてておく

大きめのナプキンや尿パットを予防的にあてておき、万が一の漏れに備えましょう。赤ちゃんのお世話でトイレに思うようにいけないこともあるかと思います。産後の一時的なものとして受け止め、心配し過ぎないことも大切です。

 

 

出産前後の尿漏れは、産後徐々に自然回復していきますが、骨盤底筋体操などのセルフケアによって回復が順調になるといわれています。しかし、産後3カ月以上経っても改善がみられないようであれば、婦人科や泌尿器科など受診して相談するようにしましょう。

 

監修者・著者

助産師 榎本美紀

国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー


2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。



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