こんにちは、小児科医の保田典子です。私生活では8歳、6歳、4歳の子どもを子育て中の3児の母です。寒さが厳しい毎日が続いていますね。今日はそんな寒い時期の洋服についてです。
今、家にいることが多くなっていると思いいますが、家の中ではどんな洋服を着せていますか? 今日は家の中での適切な洋服の選び方です。
冬でも子どもに厚手の服を着せないワケ
外は寒いですが、家の中ではほぼ暖房器具を使って過ごすことが多いと思います(沖縄など暖かい地域は別ですが)。家の中は20℃前後が多いのではないでしょうか。
そんな中、動いて遊ぶことが多いお子さんにモコモコした厚手のトレーナーなどを着せてしまうと、暑いです。赤ちゃんでも家の中ではあまりモコモコしたものを着せないようにしたほうがいいです。
冬は意外に「あせも」の相談が多いです。抱っこしていたり、厚手の服で動きまわったりすることで、暑くて汗をかく+環境の乾燥で、湿疹がさらに悪化してしまうこともよくあります。
裏起毛の服は暖かいですが、起毛部分が刺激になる子もいます。子どもが寒がるのでなければ、家の中では薄手のトレーナーやロンTが良いですよ。靴下はすべる危険性もあるので、暖房器具をつけている家であれば履かなくていいでしょう。
保育園などでも、基本は同じです。長袖でも着ぶくれするくらい洋服を着せていると、お子さんにとっては暑いと思います。換気をすごくしていて部屋がかなり寒い園であったり、アウターを着ないで外遊びするような園の場合だけ、厚手の上着を使って調整すると良いでしょう。
寝るときはどうする?
寝るとき、子どもが暑いと夜泣きの原因になったりします。夜は昼よりも環境調整が大切です!
室温は18℃前後(エアコンなら20℃設定くらいにしても18℃くらいになると思います)で、できればお子さんが小さいうちは温度計(できれば湿度計も)で室温を把握しておくといいでしょう。
子どもが小さいうちはスリーパーを使う
小さいお子さんは布団をはいでしまうので、基本はスリーパーを着せて寝ます。足がはだけないロング丈のスリーパーがおすすめです。
足はあたたかくする
「頭寒足熱」という言葉があるくらいなので、足が冷えないようにするのが良いでしょう。布団をすぐはいでしまう子は、厚手のズボンを着せたり、靴下を履かせてると良いですよ。
手の冷えは気にしすぎなくて大丈夫
手が冷えちゃって心配、というお声をよく聞きますが、子どもは体積に対して表面積が広いため、手足は外気温の影響を受けやすい場所です。体温が低くなりすぎてなければ、手の冷えは気にしなくて大丈夫です。
これだけの装備をしたら、布団をはいでしまっても大丈夫! 夜中に親が起きて布団をかけ直す、という手間がいらない環境をつくって、親もぐっすり寝ましょう!
「子どもは暑がり+よく動く!」を念頭に
わが家では、外に遊びに行くとき、子どもに厚手の服を着せないようにしています。今は特に外に行くときは広い屋外が多く、走り回って汗だく、ということがよくあるからです。
「薄手長袖」+「ベスト型防寒具(薄手ダウンベストなど)」+「暖かいアウター」を着せて、アウターは走り回るときなどは脱げるように、じっとしている遊びのときは着せるようにして、こまめに調整できるようにするといいでしょう。